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信越ポリマーは小反落も1Q決算発表を先取り業績期待で押し目買い妙味
【日本インタビュ新聞・株式投資情報編集部】
信越ポリマー<7970>(東1)は、直近安値993円からリバウンドし6月7日につけた年初来高値1104円に肉薄しており、目先の利益を確定する売り物に押された。ただ同社株は、今年7月26日に今2022年3月期第1四半期(2021年3月~6月期、1Q)決算の発表を予定しており、期初に未定としていた今期業績と配当の開示があると先取りして割安株買いが再燃する可能性もあり、押し目買いも一法となりそうだ。包装フィルムや半導体ウェハー搬送用容器などの値上げが伝えられていることも、業績期待を高めている。
■包装用フィルムや半導体ウェハー容器の値上げが業績上乗せ
同社の業績は、前2021年3月期業績が昨年10月の開示時の予想を上ぶれ売り上げ759億400万円(前期比4.2%減)、営業利益72億1700万円(同6.9%減)、経常利益70億2100万円(同13.3%減)、純利益45億3600万円(同27.9%減)と連続減収益率を縮めて着地した。ただ単独決算では、上ぶれ着地がさらに顕著で純利益は、31億9100万円予想が38億8200万円(同21.7%増)に引き上げられ増益転換した。300mmウェハー容器や新規事業品の導電性ポリマーが、スマートホン部品用途や自動車電子部品用途向けに売り上げを伸ばしたことがなど要因となった。配当は、創業60周年の記念配当2円を上乗せし年間20円(前々期実績18円)に増配した。
今2022年3月期業績と配当は、期初時点では合理的な業績算定が困難として未定としたが、前期も1Q決算発表時に第2四半期(2Q)累計予想業績を開示し、2Q決算発表時には3月期通期業績を開示しており、同様の業績・配当開示が見込まれる。と同時に今年6月には包装用フィルム、7月には半導体ウェハー搬送用容器などの値上げがそれぞれ伝えられ、昭和電工マテリアルズ(東京都千代田区)から食品包装用フィルム事業を36億6600万円で取得したことなどの寄与もあって業績期待を高めている。業績ガイダンスは、1Q決算発表を待たなければならないが、東洋経済会社四季報最新号では今期通期純利益を64億円、市場コンセンサスでは65億と各観測しているだけに、大幅増益転換する可能性も強い。
■上値抵抗線の75日線を上抜き2018年高値を目指す
株価は、前期の四半期決算発表のたびに下値を探り1Q決算発表時に848円、2Q決算発表時に895円と下ぶれ、3Q決算発表時には900円台で踏み止まり、前期業績の上ぶれ着地では年初来高値1104円までリバウンドし、足元では上値抵抗線となってきた75日移動平均線を上抜いてきた。PBRは、0.97倍と割り負け、PERも、東洋経済会社四季報予想ベースで13倍台と割安であり、年初来高値を通過点に昨年1月高値1115円を上抜き、2018年1月高値1424円奪回を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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