前沢工、ハニーズHD、フェリシモなど/本日の注目個別銘柄

2021年7月7日 16:10

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記事提供元:フィスコ


<8905> イオンモール 1722 -25反落。前日に第1四半期決算を発表している。営業利益は108億円で前年同期比4.4倍と急回復したものの、会社計画125億円を下回った。緊急事態宣言の再発出などで国内モールが影響を受けたもよう。第2四半期の6月も、国内は計画を下振れてスタート、第1四半期に計画を上回った海外も中国、ベトナムと計画を下回っているもよう。想定されつつあったとはいえ、通期計画の下振れ可能性が高まる形になっているようだ。

<6146> ディスコ 33750 -450下落。前日に第1四半期の個別売上高を公表、前年同期比30.4%増の400億円となったが、会社計画の403億円をやや下回り、前四半期の456億円との比較でも減少する形になった。過去の連単倍率を当てはめると、連結売上高は市場想定を下回ったとの見方が多くなっているもよう。一方、顧客の検収タイミングで数値はぶれやすくなるとの指摘もあり、受注動向なども見極めたいとして、株価の下落幅は限定的にとどまった。

<5713> 住友鉱 4377 -62急反落。車載用リチウムイオン電池部材の正極材の生産能力を現在比約4割増やすと発表。愛媛県に新工場を建設するほか、兵庫県でも設備を増強するもよう。能力増強は2025年に完了予定で、設備投資額は合計470億円を見込んでいる。もともと生産能力の増強計画は示されており、EV市場の今後の拡大が期待される中で妥当な計画との見方は多いもようだが、短期的には投資負担増を警戒する動きが先行しているようだ。

<3222> USMH 1022 -36大幅続落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は27.4億円で前年同期比64.8%の大幅減益となった。通期計画130億円、前期比32.0%減益に対して進捗率はやや低調と受けとめられているようだ。新型コロナ感染拡大による巣ごもり消費の拡大で前年の業績は拡大していたが、あらためて反動減の影響が大きいとの見方になっている。なお、一昨年同期との比較では、営業利益は8割超の増益となっている。

<2918> わらべ日洋 2342 +170急伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は13.5億円で前年同期比6.3倍と急拡大している。上半期計画は前年同期比15億円程度の収益改善を見込んでいるが、第1四半期で11.4億円の改善、順調な収益回復と捉えられている。また、米国東海岸エリアへの事業進出および工場建設を決定したことも発表し、今後の業容拡大が期待される展開に。現地のセブンイレブン向けに商品を供給するようだ。

<2792> ハニーズHD 1179 +126大幅続伸。前日に21年5月期決算を発表、営業利益は37.7億円で前期比56.5%増益となり、従来予想の40億円は下回ったものの、第3四半期累計では前年同期比26.1%の減益であったため、収益が大幅に改善していることは確認されている。また、22年5月期は45億円で同19.5%増と連続2ケタ増益の見通しになっている。業績下振れ懸念などで株価は低調な推移が続いていたため、見直しの動きが強まる状況に。

<9265> ヤマシタヘルスケアホ 2009 +130大幅反発。前日に21年5月期の業績上方修正を発表。営業利益は従来の7.3億円から9.7億円、前期比72.7%増にまで引き上げ。医療機関におけるコロナ対策としての医療機器への需要の高まりに加えて、複数の病院建て替え案件における想定以上の受注獲得などが業績上振れの背景に。上振れ期待はあったとみられるが、修正幅は想定以上と捉えられた。また、年間配当金も68円から90円に増額、前期比36円の増配に。

<6489> 前沢工 699 +82大幅反発。前日に21年5月期の業績上方修正を発表、営業利益は従来の23億円から32.2億円、前期比81.2%増に引き上げた。バルブ、環境両部門における大型案件の売上促進やコスト削減効果が奏効した。年間配当金も従来の16円から20円に引き上げ。また、発行済み株式数の2.11%に当たる40万株、3.2億円を上限とする自社株買いの実施も発表、取得期間は7月27日から22年1月31日までとしている。

<2809> キユーピー 2458 -94大幅反落。前日に上半期の決算を発表、営業利益は145億円で前年同期比29.5%増となり、通期予想は従来の264億円から270億円、前期比4.6%減にまで上方修正した。新型コロナの影響一巡により、海外および業務用の売上が回復する見込みのようだ。ただ、上半期実績は市場想定を上回ったものの、上方修正後の通期予想は市場想定の280億円を下回る。原料コスト高のマイナス影響が想定以上との見方につながった。

<3396> フェリシモ 1763 +300ストップ高比例配分。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は4.7億円となり、前年同期の0.3億円から急拡大する形になっている。通期計画3.8億円、前期比74.9%減を一気に上回る状況へ。主力事業である定期便事業において基幹ファッションブランドの売上げが大幅に増加したほか、生活雑貨関連商品の売上げも大きく伸長しているもよう。業績予想は据え置いているものの、大幅な上振れが想定される格好のようだ。《ST》

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