築地魚、昭文社HD、ヒマラヤなど/本日の注目個別銘柄

2021年6月29日 16:25

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記事提供元:フィスコ


<8039> 築地魚 2426 -500ストップ安。本日は6月期決算企業の権利落ち日となっている。同社は3月期本決算であるが、株主優待の権利は6月末となっており、優待権利落ちによる手仕舞い売りの動きが優勢の展開に。同社の株主優待は、100-200株保有株主は3000円相当の漬け魚セット、200株以上は6000円相当の漬け魚・いくらセットとなっている。同社株は3月の株主優待制度導入発表以降、大幅な水準訂正を果たしてきていた。

<3333> あさひ 1429 -63大幅反落。前日に第1四半期の決算を発表。営業利益は42.4億円で前年同期比36.9%増となり、上半期計画50億円、同17.8%減に対する進捗率は84.7%にまで達している。感染症対策も加わって、電動アシスト自転車を中心に売上が拡大している。ただ、月次動向などからみて売上高の上振れに大きなサプライズはなく、前日にかけ期待感も優勢になっていたことから、短期的な出尽くし感が先行する形のようだ。

<7514> ヒマラヤ 1090 -72急反落。前日に第3四半期決算を発表、営業利益は18.5億円で前年同期比34.3億円の損益改善となっている。また、通期予想は従来の13.7億円から18.5億円にまで上方修正、値引き販売抑制などによる粗利益率の上昇が上振れの主因に。ただ、決算期待で前日に大幅上昇となっていたこと、6-8月期の収益水準鈍化見通しなどを受けて、目先の出尽くし感が優勢となっているもよう。

<9475> 昭文社HD 514 +43急伸。蓄電システムを手がけるスタートアップ企業のヘッドスプリングと資本業務提携を行い、蓄電システムの開発や販売事業に新規参入と報じられている。将来的にはデジタル地図と組み合わせたサービス展開も視野に入れるようだ。出資比率や出資額は明らかとなっていないが、近く第三者割当増資を引き受けるようだ。子会社のマップルが22年夏にも蓄電システムの販売を開始し、23年度3億円の売上を目指すとされている。

<6869> シスメックス 13265 +655大幅続伸。クレディ・スイス証券では投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に、目標株価も12000円から15000円に引き上げた。欧米では医療供給体制が正常化することで診断や健診の件数が回復する見込みとしているほか、国内でも、コロナ禍の中1年以上が経過し、来院・通院患者が増えているとの見方。ロシュとのグローバル提携更新で、自社展開できる余地が拡大したことも業績向上に寄与としている。

<3688> カルタHD 1955 +100前日比変わらずを挟んで大幅続伸。東海東京証券では投資判断を新規に「アウトパフォーム」、目標株価を2170円に設定。固定費増加が限定的と見られる中、パートナーセールス事業の一人当たり売上高の改善、電通グループとの提携深化による取扱高増加、オフライン広告のデジタル化などによる売上高増加が期待され、収益性が改善していくと分析。今期は会社計画を上回る水準を予想、来期以降も2ケタ増益が続くとみている。

<1605> INPEX 829 -41大幅続落。原油価格の下落を受けて利食い売りの動きが優勢となっているもよう。前日のNY原油先物相場は前日比1.70%の下落となっている。原油相場は、高値圏からのポジション調整的な利食い売りが集まったほか、新型コロナ感染者数の増加が目立っている国が増えていることなどによる需要の減退懸念も強まったもよう。米国株式市場でもエネルギー関連株が軟化する形になっている。

<7965> 象印マホービン 1679 -73大幅反落。前日に上半期の決算を発表、営業利益は48.4億円で前年同期比55.0%増益となり、6月21日に上方修正した水準での着地となった。第1四半期の同28.9%増から増益率は拡大する形に。ただ、上半期と同時に上方修正していた通期予想の67億円、前期比23.1%増は今回据え置いており、当面の好材料出尽くし感が優勢になった。下半期は原材料費高騰などによる調達コスト上昇などを想定しているようだ。

<8227> しまむら 10810 +490大幅続伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は130億円となり、市場予想を30億円強上回っている。値下げ抑制などに伴う粗利益率の上昇、販管費の抑制などが想定以上となっている。粗利益率は一昨年の同期比で2ポイント以上上回っているほか、売上高が一昨年同期比増加する中で販管費は減少となっている。会社側では通期計画386億円、前期比1.6%増を据え置いているが、上振れ確度はより高まったとの見方に。《ST》

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