ミツバ、武蔵精密、ネクソンなど/本日の注目個別銘柄

2021年5月13日 15:54

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記事提供元:フィスコ


<3659> ネクソン 2788 -467大幅続落。前日に第1四半期決算を発表。営業利益は433億円で前年同期比4.3%増となり、従来計画レンジ上限水準も上回る着地となった。一方、上半期業績見通しは554-597億円のレンジ予想としており、レンジ上限水準でも前年同期比12.5%減を見込む。足元における韓国の「メイプルストーリー」のアクティブユーザー数減少などを反映しているもよう。想定外の収益失速見通しにネガティブなインパクトが先行。

<4208> 宇部興 2379 +127大幅反発。前日に21年3月期決算を発表、営業利益は259億円で前期比23.9%減となったが、1-3月期は前年同期比40.0%増と回復基調が強まる形になった。22年3月期は370億円で前期比42.8%増を見込み、市場予想を30億円弱上振れる。ナイロン・ファインの大幅な収益改善を見込んでいるもよう。また、発行済み株式数の5.9%に当たる600万株を上限とする自社株買いの実施発表もポジティブ視。

<7915> NISSHA 1412 +116大幅反発。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は53億円で前年同期比2.9倍と大幅増益になり、上半期計画は従来の45億円から75億円に、通期では75億円から105億円、前期比44.0%増にそれぞれ上方修正している。産業資材事業におけるモビリティ・家電向けの需要が想定を上回る推移のようだ。市場予想を20億円程度上回る水準までの上方修正を好感する動きが優勢になっている。

<7220> 武蔵精密 2089 +269大幅反発。前日に21年3月期決算を発表、営業利益は75.1億円で前期比3.1%増益、市場予想を20億円程度上振れる着地になっている。22年3月期は160億円で同2.1倍の見通し。コンセンサスを20億円程度上回っている。また、配当金は前期比25円の増配となる60円を計画へ。同時に、ホンダのほかにも、トヨタやフォードからの新規受注の獲得なども発表している。

<7280> ミツバ 741 +100ストップ高比例配分。前日に21年3月期の決算を発表、営業利益は85.5億円で前期比0.2%増益となり、従来計画の60億円を大きく上回り一転増益着地に。中国に続いて、日本、欧米エリアの売上高も回復してきているもよう。また、22年3月期は150億円で同75.5%増と大幅増益見通し。市場の期待値を大きく上回る水準となり、インパクトが強まっているようだ。また、3期ぶりの復配も計画している。

<6701> NEC 5140 -840大幅続落。前日に21年3月期決算を発表、営業利益は1538億円で前期比20.5%増となり、計画をやや上振れた。一方、22年3月期は1200億円で同22.0%減益の見通し。コンセンサス水準を500億円近く下回る大幅減益見通しをネガティブに捉える動きが先行。戦略的費用320億円の計上などが下振れ要因となるもよう。一方、中期計画では、26年3月期調整後営業利益3000億円などの強い計画が示された。

<8252> 丸井G 1954 +80大幅反発。前日に21年3月期決算を発表、営業益は153億円で前期比63.5%減となったが、先に修正済み。22年3月期は365億円で同2.4倍を見込むが、市場予想には届かず。一方、発行済み株式数の8.4%に当たる1800万株、300億円を上限とする自社株買い実施を発表。当面の需給面での下支えとして、ポジティブ視。会社側では、26年3月期までの期間に今回分含め500億円の自社株買いを行う計画。

<3382> 7&iHD 4820 +228大幅反発。米アクティビストのバリューアクト・キャピタルが株式の大量保有を明らかにしている。現在3800万株以上を保有しているもようで、時価は1740億円超の水準となる。バリューアクトは、オリンパスやJSRなどの主要株主にも名を連ねている。同社に対しては、「セブンイレブン」事業に経営資源を集中するか、同事業をスピンアウトすれば、時価総額は倍以上になると主張のもよう。

<7203> トヨタ自 8392 -131急反落。前日の取引時間中に決算発表、その後株価は切り返す動きとなったが、本日も地合い悪の中で相対的に底堅い動きとなった。21年3月期営業利益は2兆1977億円で前期比8.4%減、22年3月期は2兆5000億円で同13.8%増を見込む。今期見通しは市場想定に近い水準だのもよう。また、4100万株を上限とする自社株買いも発表したが、実施への期待値は低かったことでポジティブなインパクトが強いもよう。

<9984> ソフトバンクG 8467 -713大幅続落。前日に21年3月期決算を発表、純利益は4兆9879億円となり、過去最大の赤字となった前期から一転し、国内企業の純利益では過去最大を記録した。複数の投資先企業の上場などにより、ビジョンファンドの投資利益が膨らんだ。今後1-2年で上場する企業も多いと見られ、当面はファンドの投資益拡大が期待されている。ただ、本日は米ナスダックの大幅安を受けて、含み益の減少が警戒された。《ST》

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