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【注目銘柄】内外テックは急反落も3月期決算発表を先取り割安半導体株買いの逆張り余地
内外テック<3374>(JQS)は、前日10日に69円安の2902円と急反落して引けた。同社は、今年5月6日に仙台事業所のクリーンルーム増設工事を発表し、7日に株価は6%超と急伸しており、この反動と相場全般が、バリュー株買い・グロース株売りの傾向を強めたことで目先の利益を確定する売り物が出た。ただ、同社は、5月14日に3月期決算の発表を予定したおり、前2021年3月期業績の上ぶれ着地、次期2022年3月期業績の続伸が観測されており、下値は割安半導体株買いの逆張り余地がありそうだ。テクニカル的にも25日移動平均線が、75日移動平均線を上抜くゴールデンクロス(GC)を示現して上昇トレンド転換を示唆しており、買い手掛かりとなろう。
■物流センター、クリーンルームに続き東北地方に新工場も建設
同社は、昨年11月に新株予約権付社債を発行して14億円超の資金を調達し積極的な設備投資を推進している。半導体製造装置用の部材の販売と同部材の受託製造を行ってきたが、顧客からのユニット組立製造の受託が拡大し、受託事業の利益が総利益の半分以上を占めることに対応する。宮城物流センターの新棟建設に続き、5億円を投資して仙台事業所にクリーンルームを増設、さらに6億円を投資して東北地方での新工場建設を計画している。クリーンルームは、2022年9月に竣工の予定で、同社売り上げの約7割が、東京エレクトロン<8035>(東1)グループ向けで占められているだけに業績成長に大きく貢献することになる。
一方、5月14日に開示予定で目下最終集計中の前2021年3月期業績は、売り上げ255億円(前々期比7.0%増)、営業利益8億6700万円(同58.7%増)、経常利益8億5000万円(同59.0%増)、純利益5億5000万円(同64.7%増)とV字回復が予想され、配当も年間48円(前々期実績29円)と大幅増配が予定された。半導体が、基地局などの5G向けに続伸するなど製造装置需要を牽引しており、次期2022年3月期業績も続伸、一部では純利益が、過去最高の8億5700万円(2018年3月期)に接近するとの観測も出ており、5月14日の決算発表の動向が注目される。
■GC示現で上昇トレンド転換しPER15倍の割安修正に再発進
株価は、今年1月に新株予約権絡みの需給思惑で年初来高値3350円へ急伸し、前期第3四半期のV字回復業績も通期予想を据え置きとしたことが響いて同安値2187円へ調整した。同安値後は売られ過ぎとして2843円までリバウンドし、25日線を固める動きが続け、クリーンルーム増設とともに3000円大台を奪回、25日線が75日線を上抜くGCを示現して上昇トレンド転換を示唆した。PER15倍台と割安で東京エレクトロンとの比較も働き、年初来高値を目指し再発進しよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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