フルサト、冶金工、ローランドなど/本日の注目個別銘柄

2021年5月10日 15:55

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記事提供元:フィスコ


<2130> メンバーズ 2976 +333大幅続伸。先週末に21年3月期決算を発表、営業益は12.6億円で前期比1.0%増となり、従来予想の11.4億円を上回り、一転増益での着地となった。受注状況正常化による稼働率の回復が背景。期末配当金も従来計画の16.5円から17.5円に引き上げ。また、22年3月期は18億円で同42.6%の大幅増を見込む。年間配当金も前期比6円増の23.5円を計画。想定以上の業績モメンタムが評価された形に。

<8005> スクロール 892 -117大幅続落。先週末に21年3月期決算を発表、営業利益は73.8億円で前期比3.4倍と急拡大したが、4月30日に上方修正済みでインパクトはなし。注目された22年3月期見通しは39億円で同47.2%減益を予想。ピークアウト懸念は強かったものの、減益幅は想定以上としてネガティブに捉えられたようだ。なお、年間配当金計画はひとまず下限値の20円としているが、連結配当性向40%が基本ではあるようだ。

<4574> 大幸薬品 1039 -149大幅下落。先週末に第1四半期決算を発表、営業損益は1.9億円の赤字となっている。前年同期比では29.5億円の損益悪化に。新型コロナウイルス発生に伴って前年同期に需要が急増した除菌関連製品の売上が反動減となり、感染管理事業が低迷したもよう。通期計画の45億円(前期実績は56.5億円)は据え置いているが、想定以上の低調スタートを受けて下振れ懸念も強まる形のようだ。

<5480> 冶金工 2494 +408大幅続伸。先週末に21年3月期決算を発表、営業益は61.4億円で前期比21.6%減となったが、第3四半期決算時に上方修正した57億円は上回った。一方、22年3月期は93億円で同51.4%増を見込む。年間配当金も45円から70円に引き上げ計画となっている。20年3月期を大きく上回る水準までの業績回復に加え、発行済み株式数の1.0%に当たる15.7万株の自己株式取得実施を発表したこともプラスに。

<8087> フルサト 1641 +300ストップ高。マルカと株式移転による経営統合を行うことを発表している。10月1日に持株会社の設立、新規上場を予定している。株式移転比率は1:1.29となっており、先週末のマルカの終値を基準にすると、同社の理論株価は1639円程度になる。なお、2025年度をめどに20億円程度のシナジー効果を発現見込みともしており、本日はマルカも買い優勢の動きになっている。

<7944> ローランド 5320 +705ストップ高比例配分。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は46.1億円で前年同期比4.2倍と急拡大している。つれて、上半期営業利益は従来計画の20億円から63億円、同2.4倍に、通期では75億円から108億円、前期比51.8%増に上方修正している。強い電子楽器需要が継続しており、在庫の消化なども順調に進んでいるもよう。想定外の収益拡大にポジティブなサプライズが強まる格好に。

<5334> 日特殊陶 1708 -186大幅反落。先週末に21年3月期の決算を発表、営業利益は474億円で前期比2.2%減益、480億円の従来計画に沿った着地となっている。一方、22年3月期は500億円で同5.5%増益の見通し。600億円程度の市場予想を大きく下回っており、ネガティブに捉えられている。貴金属を中心とした素材価格上昇の影響が想定比下振れの主因。価格転嫁による吸収期待などが後退する状況になっているもよう。

<2432> ディーエヌエー 2100 -235大幅反落。先週末に21年3月期決算を発表、営業損益は225億円の黒字で前期457億円の赤字から黒字に転換した。コンセンサス水準は下回ったものの、減損損失の計上などが背景で、実質的には想定並みの着地に。一方、22年3月期業績計画は非公表だが、営業減益となる見通しが示されている。子会社売却益一巡などによる影響、成長投資の実施などが背景。足元で上昇ピッチも速まっていたため、ネガティブに捉えられた。

<7752> リコー 1232 +67大幅続伸。先週末に21年3月期決算を発表、営業損益は454億円の赤字となった。1-3月期も157億円の赤字に転じたが、減損損失など289億円の特殊要因があり、実質は想定以上の黒字を確保する形になっている。オフィスサービス事業が好調を持続。また、22年3月期は500億円の黒字に転じる見通し。中期計画で示されていた数値でサプライズはないが、着実な収益改善見通しを受けて、買い安心感は高まったようだ。

<5401> 日本製鉄 2281 +114大幅続伸。先週末の取引時間中に発表した決算内容を評価する動きが継続した。21年3月期事業利益は従来予想の300億円を大幅に上回る1100億円で着地、グループ会社の損益改善やコスト改善の進展などが収益上振れの背景に。また、22年3月期見通しは4500億円で前期比4.1倍の見通し。3000億円台が視野に入るとされていた先の観測報道の水準をはるかに上回り、想定以上の収益改善が高評価につながった。《ST》

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