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【注目銘柄】日証金は連日の昨年来高値、業績試算値の再上方修正を受け割安株買い増勢
日本証券金融<8511>(東1)は、前日8日に51円高の624円と5営業日続伸して引け連日、昨年来高値を更新するとともに2019年3月以来1年11カ月ぶりの高値水準まで上値を伸ばした。今年2月5日に今2021年3月期第3四半期(2020年4月~12月期、3Q)決算の発表に合わせて、今3月期の業績試算値を再上方修正しており、割安修正買いが増勢となった。米国市場で個人投資家の「ロビンフッダー」とヘッジファンドが、信用取組の売り方の買い方の攻防により新興市場株が急騰・急落しており、証券金融最大手の同社株の貸借取引にも関連性があるとして連想買いが広がっていることも騰勢に拍車を掛けている。
■業績前提の貸借取引貸付金残高と貸借有価証券貸付残高を2回も引き上げ
同社の業績開示方針は、証券金融業が株式市場や金利の動向に大きく影響を受けることから、貸借取引平均貸付金残高や貸借有価証券平均貸付残高をもとに試算業績を算出することを基本としている。今2021年3月期試算値は、期初に貸借取引貸付金残高1800億円、貸借有価証券貸付残高2400億円を前提に算出したが、昨年11月にそれぞれ2100億円、3000億円に引き上げて上方修正し、今年2月5日にはさらに同2200億円、3100億円にアップさせ業績試算値を再上方修正した。昨年11月の再上方修正試算値より営業利益を3億円、経常利益を3億円、純利益を2億円引き上げ営業利益46億円(前期比11.4%増)、経常利益53億円(同8.3%増)、純利益37億円(同4.0%増)と増益転換率を拡大する。配当も、年間24円(前期実績22円)に増配を予定している。
同社は、このほか毎月月次で貸借取引貸付金残高と貸借有価証券貸付残高を開示しており、今年2月1日に発表した今年1月は、それぞれ2289億円、2782億円と増加ペースを上げて推移しており、足元で日経平均株価が、30年半ぶりの高値となる大活況が続く株式市況によるこの月次動向次第では、業績試算値の3回目の上方修正も想定内となり、ウオッチは怠れない。
■PER15倍、PBR0.4倍、配当利回り3.8%となお割安
株価は、世界同時株安のなかつけた昨年来安値424円から貸借取引貸付金残高が2200億円に拡大したことで559円高値までリバウンドし、その後の調整安値489円からは今期試算業績の1回目の上方修正で529円高値、今回の2回目の上方修正で昨年来高値625円まで上値を伸ばした。それでもPERは15倍台、PBRは0.45倍、配当利回りは3.84%と割安であり、2019年3月高値655円に迫ってきたここからは、次の上値フシとして2018年4月高値727円を意識し、最終的に2013年5月高値1075円を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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