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イーロン・マスク氏、世界一の大富豪に
●ジェフ・ペゾフ氏を抜く
7日、ブルームバーグ・ビリオネア指数の番付で、テスラの創業者イーロン・マスク氏が、これまで首位だったアマゾン・ドット・コム創業者ジェフ・ペゾス氏を抜き、初めて世界一の大富豪となった。
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マスク氏の純資産額は約1850億ドル(約19兆6000億円)となり、2020年のコロナ禍で、テスラの株価が743%上昇したことで大きく伸びた。昨年末にS&P500に採用されたテスラ株は7日に約4%上昇し、マスク氏を世界一の大富豪へと押し上げた。
●長者番付の変遷
ここ数年は、米マイクロソフトの共同設立者で元会長のビル・ゲイツ氏と、ペゾス氏がしのぎを削ってきた。
ゲイツ氏が長らく首位だったが、近年は一線を退き慈善事業に比重を置くようになったこともあり、ペゾス氏に抜かれるようになったが、資産運用で収入を得ており2位の座を守ってきた。
ペゾス氏は、2018年から首位の座についている。2019年には妻との離婚による財産分与で首位の座が危ぶまれたが、その時も死守していた。
ちなみに元妻のマッケンジー氏は財産分与によって、アマゾン社の株式の4%(約4兆円)を保有することになり、世界で3番目に裕福な女性として話題になった。
2019年のブルームバーグ長者番付では、マスク氏はTOP10にも入っていない。
●イーロン・マスク氏の勢いは続くか
2020年の勢いが2021年も同じように続くなら、しばらくはマスク氏が1位をキープするかも知れない。ただ、テスラの製造台数は、トヨタや独フォルクスワーゲンなどの世界的な自動車メーカーに比べれば、まだまだ劣る。
テスラの株価は、緩和バブルによる期待先行で上昇している感が否めない。マスク氏が認めているように、株価は高すぎる状態が続いている。
昨年末には、アップルが2024年に自動運転車の製造を目指すという報道が出ると、急落したこともあり、危うさもある。
一時的に1位の座についても、名実ともに世界一の大富豪になる日はまだまだなのかもしれない。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)
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