【注目銘柄】ロードスターは年初来高値に肉薄、海外不動産ファンド進出報道でバリュー株買いが再燃

2020年10月14日 09:02

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 ロードスターキャピタル<3482>(東マ)は、前日13日に86円高の1005円と変わらずも含めて5営業日ぶりに急反発し、取引時間中には1060円まで買い進まれて1月6日につけた年初来高値1110円に肉薄した。直接の買い材料は、13日付けの日本経済新聞で、カナダの不動産ファンドが日本で最大1兆円の不動産投資に踏み切ると報道されたことで、同社のコーポレートファンディング事業に追い風になると評価された。投資採算的にも、このところ東証1部市場をオーバーパフォームしている東証マザーズ市場の低PERランキングの第1位にランクされていることもバリュー株買いの手掛かりになっている。さらに今年10月30日に今2020年12月期第3四半期(2020年1月~9月期、3Q)決算の発表を予定しているが、今年8月に開示した今期第2四半期(2020年1月~6月期、2Q)累計業績が、大幅続伸して今期通期予想業績に対して高利益進捗率を示したことからも業績期待も高めている。

■大型物件売却が寄与し仕入れも創業以来の過去最大

 日経報道によると、ベントール・グリーンオーク(本社カナダ)は、日本の不動産市場が欧米に比べてコロナ禍の打撃が小さく相対的に高いリターンを見込めるとして、日本企業がこれから売却する可能性のある不動産を最大1兆円取得する。すでに海外不動産や年金基金などが、日本に進出しオフィスビルや物流施設を取得しており、同社の都心中心にオフィスビルを取得して付加価値を高めて売却するコーポレートファンディング事業のビジネスチャンスは拡大することになる。現に同社は、今期2Qにコロナ禍が逆に割安な物件を取得する好機となったとして都心のオフィスビル8物件を取得、創業以来最大の仕入れ実績となった。

 一方、2Q累計業績は、売り上げ101億700万円(前年同期比37.5%増)、営業利益29億7200万円(同49.6%増)、経常利益27億9200万円(同59.0%増)、純利益18億3200万円(同62.7%増)と大幅続伸し、今12月期通期予想業績に対する利益進捗率は72%~79%と目安の50%を大きく上回った。コーポレートファンディング事業の不動産投資事業で、大型物件4件の売却で売り上げが43%増と伸びたことなどが寄与した。

 今12月期通期業績は、期初予想に変更はなく売り上げ168億1600万円(前期比11.6%増)、営業利益41億2000万円(同12.8%増)、経常利益37億4100万円(同14.3%増)、純利益23億1900万円(同11.7%増)と連続の過去最高更新を見込み、配当も、年間16円(前期実績14.5円)の連続増配を予定している。ただ前期も、3Qの好決算のあと前期業績を上方修正し、配当も増配しており、今期も10月30日開示予定の3Q決算の動向次第では再現の可能性もあると期待されている。

■GC示現で上昇トレンドを鮮明化し東マ市場の最割安PER修正に弾み

 株価は、昨年12月の前期業績の上方修正・増配でストップ高して1189円まで買い進まれ、年明け後は、コロナ・ショック安に巻き込まれて411円まで突っ込み、今期2Qの好決算とともに再びストップ高して960円高値まで買い戻され、昨年12月高値からの急落幅の3分の2戻しをクリアした。この間、25日移動平均線が75日移動平均線を上抜くゴールデンクロス(GC)を示現し上昇トレンド転換も示唆していた。PERは、8倍台とマザーズ市場の低PERランキングのトップ銘柄であり、昨年12月高値の奪回で弾みをつけ、2018年11月に実施した株式分割の権利埋めの1900円台を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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