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混迷を深める米大統領選!? マーケットの反応は?
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●第1回テレビ討論が混迷
9月29日に11月の米国大統領選に向けた第1回テレビ討論会が行われ、トランプ大統領とバイデン前副大統領による論戦が繰り広げられた。
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内容は非難・中傷の応酬合戦に終始しており、全米メディアから「これまででもっとも酷い討論会」と酷評された。トランプ氏がヤジを入れる場面にバイデン氏が怒りをあらわにする場面もあれば、トランプ氏も後にツイッターで司会のウォレス氏をバイデン氏寄りで2対1だったと批判するなど混迷した。
度々論戦が中断されたこともあり、米大統領候補討論会委員会(CPD)は 10月15日に行われる第2回では秩序立った討論を行えるよう措置を講じると表明している。
●冷静だったマーケットの反応
泥仕合に終わった第1回のテレビ討論会を受けても、マーケットの反応は冷静だった。
米株先物が一時0.6%上昇したが、ほぼ横ばいで大きな動きはなかった。大統領選よりも、雇用統計や新型コロナウイルスのワクチンや経済対策に投資家の関心が移っているのではという意見もある。
討論会の内容によっては、ウォール街の評判が良くないバイデン氏有利と判断されると、株安が進むのではという懸念があった。
●郵便投票で大統領選がさらに混迷?
今回は様子見で、2回目の討論会に注目しているのかもしれない。
暫定ではあるが、今回のテレビ討論会の視聴者数は2870万人で、前回のテレビ討論会の視聴者数の約4500万人を大きく下回る。大統領がどちらになっても、マーケットには一長一短があり、それほど株安・ドル安が進むことはないのでは、という楽観的な見方がある。
しかし、大統領選が終わっても混迷を深める方が、マーケットにはダメージなりかねない。
今回の大統領選は新型コロナウイルスの影響で、郵便投票の利用が急増すると見られている。特に民主党支持者は郵便投票を利用する有権者が多く、選挙結果の確定が遅れる可能性がある。
トランプ氏は郵便投票が不正を招くと主張し、民主党に有利に働くと主張している。最終的には最高裁が大統領選の結果を判断するとの見方も示している。
リベラル派のキンズバーグ判事の後任人事で、保守派のバレット判事が正式に承認されれば、トランプ氏有利に傾く可能性がある。
今までとは違う大統領選になり、マーケットも右往左往するかもしれない。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)
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