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世界を席巻してきたGAFAMとBATX、そして今後の主要テーマ 後編
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そして、アメリカとの争いが絶えない中国においても、BATXと呼ばれる4社が株式市場をけん引してきた。検索エンジンのBaidu (バイドゥ)、B2B世界貿易やECサイトのAlibaba (アリババ)、ゲーム会社のTencent (テンセント)、スマホを始めとする総合家電メーカーのXiomi (シャオミ)がその4社だ。株式時価総額ではアリババは世界第7位、テンセントは世界第8位と、GAFAMに差し迫っている。
【前回は】世界を席巻してきたGAFAMとBATX、そして今後の主要テーマ 前編
特にアジア最大の企業ともなったアリババは中国版Amazonとも呼ばれ、「アリペイ」で電子決済サービスに参入。さらに2020年にはAIやIoT事業に投資を進めるとのことで今後も注目されるだろう。そして、元々ゲーム会社だったテンセントは中国版Lineと呼ばれているメッセージアプリ「WeChat」や電子決済「WeChat pay」の利用が進み、大きく成長した企業だ。「WeChat pay」は日本国内でもインバウンド向けの決済方法として広く活用されている。
さて、過去を振り返ったところで今後の主要テーマを考えたい。コロナウイルス禍以前からの流れでもあるDX(デジタルトランスフォーメーション)やフィンテックは、今後のテーマとして有望だろう。特にデジタル化の先にあるDXに関しては、AIやIoT、5Gなどの技術が広がることによって、自動運転や遠隔医療など、少子高齢化という日本固有の社会問題を解決する基礎にもなっていくことは間違いない。
もちろん、コロナウイルスのワクチン開発が成功すれば、苦境が続いている航空業界や観光業界にも爆発的な需要が戻ってくる。ワクチン開発の成功が遅かれ早かれ必ず未来にあるとすれば、今売り込まれている業界は絶好の買い時ともいえるだろう。まさに、コロナウイルス禍で市場の心理が恐怖に支配されている今こそ、投資の基礎である、「安値で買う」チャンスなのかもしれない。
ただし、投資先を選定する際には、いわゆる「ゾンビ企業」とも呼ばれるような、経営がすでに破綻しているのにも関わらず、コロナウイルス禍の経済対策に便乗し、危機をうやむやにしようとしている企業が隠れていることには注意が必要だ。そして、香港国家安全維持法の成立をきっかけとして本格的となってきたアメリカと中国の対立や、11月に控えるアメリカ大統領選挙についても、株価全体に大きな影響を与えることは十分に留意すべきだろう。(記事:小林弘卓・記事一覧を見る)
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