EVでスポーツを楽しむ時代が到来! 日産リーフNISMO 2020モデル発売

2020年7月24日 08:26

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日産リーフNISMO 2020年モデル(画像:日産自動車発表資料より)

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 日産自動車は20日、リーフNISMOの走行性能を向上させ、全国で発売した。2018年モデルよりクイックな欧州テイストのステアリングレシオを採用するとともに、それに合わせたサスペンションのスプリング、ショックアブソーバー、バンパーラバーにもチューニングを施している。

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 2018年モデルのリーフNISMOとエクステリアデザインを見比べると、その違いはほとんど見当たらない。フロント、サイド、リアのそれぞれのデザインからは、見分けることはできない。ただ唯一、ルーフのアンテナ形状が2020年モデルはシャークアンテナに変わっている。

 その反面、車内は大きく異なる。2020年モデルのシートはGTR NISMOをほうふつさせる赤と黒のコンビネーションのRECARO製スポーツシートが用意されており、走りに振ったモデルであることをアピールしている。

 今回日産では、ステアリングギア比を2018年モデルの18.3から14.9というクイックなギア比に変更したことで、ドライバーがタイトコーナーやS字コーナーで腕の動きを抑えられる。これにより、運転姿勢が理想の形を保つことができ、俊敏なハンドルさばきが可能だ。

 足回りも2018年モデルよりバネ定数を高め、ショックアブソーバーの減衰力を増加させ、手ごたえのある操舵力に変更。これだけでも気持ちよくワインディングを走らせることはできるが、リーフにはステアリングの切り返し時のロールを抑えるインテリジェント トレースコントロールが装備されている。

 インテリジェント トレースコントロールとは、コーナリング時に4輪にそれぞれブレーキ制御を入れることで、S字などの切り返しのある道路でロールを抑えて、滑らかで安定感の高いコーナリングが可能となる機能だ。

 モーターの走りはレスポンスに優れており、名ばかりのスポーツカーでは太刀打ちができない加速力を示す。この動力性能を楽しむために日産では、運動性能に手を入れて発売してきた。

 リーフNISMOが、スポーツカー顔負けの運動性能を手に入れたのは今までにない試みといえる。しかし、電気自動車なのでエンジン音といった刺激が全くない所が、真のスポーツカーを求める人には魅力的に感じられないだろう。確かに走行すれば高級車に劣らない静粛性と扱いやすさを持ち合わせている。このギャップが、今の時代に受け入れられるかどうかは疑問が残る。(記事:小泉嘉史・記事一覧を見る

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