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【シリーズ】6月優待の割安銘柄を紹介 (2) 大倉工業
■6月に優待権利が確定する銘柄「大倉工業」は超割安バリュー株!
6月に株主優待の権利を得ることが可能な銘柄は113銘柄と多い。それら銘柄の中には配当金の利回りと優待の利回りを合計した「総合利回り」が高くなっているのに、それでいて割安な銘柄がある。
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今回は6月に株主優待の権利が確定する銘柄の中から、値上がり期待もできる割安株を紹介する。2回目となる今回は大倉工業(4221)。株価が大変割安になっているバリュー株だ。
なお割安株の基準として、米国の経済学者ベンジャミン・グレアム氏の「ミックス係数」を採用した。同氏は「PER(株価収益率)×PBR(株価純資産倍率)」で求めた割合が22.5以下の場合を割安だと判断している。これは米国の市場環境を基準としているため、日本国内の市場環境を考慮して、半分以下の11.25以下を基準として銘柄を選定している。
※なお配当利回り、PERなどの計算に用いる株価は6/9終値時点のものである。
■合成樹脂フィルム製造の最大手!生活との関連も深い?
大倉工業が手掛けるメイン事業は合成樹脂フィルムの製造だ。連結売上高の約半分を占めている、まさに”生命線”である。合成樹脂フィルムという名称では具体的な製品イメージが湧かないかもしれないが、しかしこれらは我々の生活に深く関わりがある。
例えばスーパーマーケットなどで使われているレジ袋や、家庭用のゴミ袋などの多くは、同社が製造したものである。またソーセージなど加工肉食品に使われている包装フィルムなども同社が製造している。
また合成樹脂フィルム以外にも、パソコンやスマートフォンなどの液晶画面に使用されている光学フィルムなど、我々の生活に関わっている様々な製品を製造している。
■経営は安定しており、今の株価は”割安”か
直近の株価は1,670円(6/9終値)、時価総額は約207億円。2019年12月期の連結売上高は約853億円(前期比1.0%減)、営業利益37億円(同12.6%減)と前年度と比べて業績を落としているが、純利益は約29億円(同18.7%増)となっている。
大倉工業は安定経営を続けている。大きな成長を見込める企業ではないが、2009年以降は営業利益、経常利益は黒字を継続してきた。配当性向は20%台で推移しており、無理なく着実に配当金を支払い続けている。
直近株価は1,670円(6/9終値)。グレアムのミックス係数は約3.2倍(PER7.37倍、PBR0.43倍)と、厳し目に設けた基準の約1/3という非常に割安な株価水準となっている。特にPBRが低水準にあり、上記の安定経営ぶりを考えれば今の株価は中長期的には割安であろう。
■大倉工業の株主優待は?
最後に大倉工業の株主優待について紹介しておこう。最低単元の100株保有で宿泊優待券を年2回貰うことができる。100株保有では半期ごとに優待券1冊。1冊の中には同社グループが経営するホテルの食事券(1,000円分)や、朝食付き宿泊優待券(3枚)、喫茶無料券(コーヒーまたは紅茶など)が含まれており、太っ腹な内容だ。なお配当利回りは3.29%(6/9終値時点)、株主優待分と合わせた総合利回りは約3.9%(優待分を1,000円と考えた場合)と高水準になっている。
なおこの優待券は1,000株以上2,000株未満の保有で2冊、2,000株以上で3冊貰うことができる。ただし優待利回りのことを考えると、最低単元となる100株保有が最も投資効率が良いことは考慮すべきだろう。
株主優待の権利確定日は6月30日だ。
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