東京海上AM、オーナーズ株式ファンドのインド版を設定 8日から運用開始

2020年4月8日 16:35

印刷

 東京海上アセットマネジメントは8日、「東京海上・インド・オーナーズ株式オープン」の運用を開始した。同社の好成績ファンド「東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープン」のインド版という位置づけだ。

【こちらも】コスト0投信、野村AMからいよいよ販売 ネット証券の価格競争はより厳しく

 インド企業の内、経営者が主要株主となっている企業の株式に投資をする。ファミリーファンド方式で、年1回決算型だ。為替ヘッジは行わない。

■日本版は2018年に唯一プラスの成績を残した

 「東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープン」は、これまで以下のような受賞歴を持つ。

 ・第3回 QUICKが選ぶ中長期投資にふさわしい投信
 ・リフィニティブ・リッパーファンドアワード2020 最優秀賞
 ・R&Iファンド大賞2019 投資信託 国内株式部門 最優秀ファンド賞

 日本版のオーナーズ株式オープンは、これまで好成績を残してきた。2013年4月の設定来の成績は+199.79%(税引前分配金再投資)で、モーニングスターによると2018年は公募投信で唯一プラスの成績を残した(+5.76%。2018年の日経平均:12.1%減)。

 オーナー企業は、オーナー自身が主要株主であるため株価上昇の企業戦略を取りやすいと考えられる。日本版のオーナーズ株式オープンは、経営者が自社株を5%以上保有している企業を投資対象とするが、インド版では10%以上とする。

 「リーダーシップ調査」という、経営者の定性分析を行う点は日本版と同じになるようだ。直接面談し、長期的な株主利益の追求姿勢や企業の私物化等のリスクを評価する。ファンダメンタルズ等の定量分析も行い、ポートフォリオを構築する戦略だ。

 運用は東京海上アセットの海外子会社が行う。

■インド株式は19年末から27%下落

 コロナショックの影響で、インドの株式指数(ムンバイSENSEX30)は昨年末から約27%、インドルピーも対円で約5.9%下落している。海外株式への投資は、下落局面で株価と為替の両方の影響を受ける可能性がある。新興国であるインドでは、リスクはより高いだろう。

 好成績ファンドの新商品には期待感があるが、投資の判断は慎重に行いたい。(記事:ファイナンシャルプランナー・若山卓也・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事