【スイング生産どころではない新型コロナ感染(1/2)】トヨタ「1兆円の融資枠」申し入れ

2020年3月30日 09:28

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■トヨタ「1兆円の融資枠」申し入れ

 新型コロナウイルスの世界的感染拡大(パンデミック)により、自動車メーカーも「スイング生産どころではない」状況が生まれている。世界のどの生産拠点でも新型コロナウイルス感染拡大がおこり、部品供給に支障が出たり、工場内で感染者が出たりするなど直接の影響を受け始めた。

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 トヨタ、マツダなどは、日本国内の生産拠点も「操業停止」にすることを決めている。GM・フォード・VWなどは銀行借り入れを申し入れている。日本のトヨタも、まだ「1兆円の融資枠」だけだが銀行に申し入れているようだ。

 「リーマンショック級」と称する金融専門家は多いが、『コロナショック』はそれとは比較にならない、とんでもない規模で経済を破壊していくだろう。経営資源の「ヒト・モノ・カネ」の中で、「ヒト」が動かなくなったからと言って「カネ」で刺激しても、市場は動かない。「新型コロナウイルスの特効薬とワクチン」が開発できないと、感染拡大の終息は難しいと考えるべきであろう。

 また、中国は終息したように振舞っているが、規制を緩めれば再び感染拡大が始まると見なければならない。なぜなら、特効薬とワクチンがない現状では、「集団免疫」を獲得できるまで感染者を徐々に増やすしか方法論はなく、それは人類の60~70%が感染するのを待つことになるからだ。

 その間、「医療崩壊」を防ぐ程度に感染拡大を抑えていくしかなく、感染拡大を起こしては抑えることの繰り返しとなる。それを1年間で済ますことが出来るのかは怪しい。つまり、来年に延期されたオリンピックの開催がぎりぎりまで続くであろうということだ。

 またその間に、経済が守れるのかが危ぶまれる状況だろう。医療崩壊を覚悟して、短期間に感染拡大を済ませるほうが現実的となる可能性もある。人類は、最悪の事態を想定しつつ「方策を実施していく」ことが必須である。つまりこれは、【どうあるべきなのか?】を考え、そして実施することを意味しており、あいまいさは致命的結果を招くこととなる。

■「新資本主義」は【どうあるべきなのか?】

 いよいよ、日本の首都「東京」も「ロックダウン(都市封鎖)」に進む可能性が検討され始めた。中国の武漢では厳しく規制が行われたが、「日本では人権の問題でとても出来ない」と言われている。法律の整備も進んでおらず、政府からは「要請・指示」のレベルであり、「戒厳令」のような処罰のある強い強制力を政府は持たない。

 それが良いか悪いかは別問題として、現在の日本の法制度では裏付けがないのだ。しかし、それでも「行うべきか?」の議論はするべきで、疫学的に「防疫に必要である」と国会で認められたら法整備をするべきなのだ。そして、この整備された「法」を実施し運用する時、「経済活動」との調和を考えねばならなくなる。真に「管理能力」を必要とされる場面だ。

 また自動車産業も、この長い戦いに備えることから「どうあるべきか?」と考え、この困難を抜け出した時に反省を踏まえて将来に備えて「どうあるべきか?」と再度自問すべきなのだ。

 またこれを機に、新資本主義によって「世界の1%の人が人類全体の資産の半分を握る」事態を異常事態と捉えること、世界GDPの4~6倍の資金がファンドなどで「運用」され、「マネーゲーム」と化している経済構造を見直し、経済活動が実際問題として「どうあるべきなのか?」を問い直すべきだろう。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

続きは: 【スイング生産どころではない新型コロナ感染(2/2)】1千万人の雇用が危ない

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