新型コロナ感染拡大防止へ百貨店、量販店の臨時休業、時短が全国で

2020年3月4日 07:15

印刷

 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、大丸松坂屋百貨店は3日から全店で臨時休業に入った。3月いっぱい毎週火曜日を臨時休業とする。このほか、百貨店や量販店の多くが相次いで時短営業をスタートさせ、地域経済を支える消費の現場が一気に縮小している。

【こちらも】新型コロナ対策の休校要請受け、通信教育や電子書籍の無料提供続々

 大丸松坂屋百貨店の臨時休業は政府の新型コロナウイルス対策を受け、当面の緊急対応策として実施した。3日のほか、10日、17日、24日の毎週火曜日を臨時休業日とする。対象店舗は大阪市の大丸心斎橋店、東京都千代田区の大丸東京店、名古屋市の松坂屋名古屋店、神戸市の大丸神戸店など直営全店と、子会社の福岡市の博多大丸、高知市の高知大丸。

 三越伊勢丹が2日から平日の営業時間を午前11時から午後7時としたのをはじめ、阪急阪神百貨店、近鉄百貨店は2日、そごう・西武は3日からそれぞれ営業時間を短縮した。大丸松坂屋百貨店、近鉄百貨店、高島屋は3月予定のイベントの一部中止を検討している。岡山市の天満屋岡山店は4日からの北海道物産展を中止する。

 量販店では、イオンモールが3日から15日まで全国142のイオンモールでテナントの営業時間を午前11時から午後8時に短縮した。ビックカメラは3日から東京都豊島区の池袋本店などビックカメラ16店で時短営業に入った。池袋本店は午前10時から午後10時までの営業時間を午前11時から午後8時に切り替えている。

 上新電機は一部店舗を除き、2日から19日まで営業時間を午前10時から午後7時に短縮した。ヤマダ電機は2日から北海道の店舗、3日からその他の地域の店舗で時短営業を始めた。

 時短営業に百貨店や量販店の多くが踏み切った背景には、新型コロナウイルスの感染拡大防止とともに、学校の一斉休校で子どもの世話のために出勤できなくなった従業員を抱えていることがある。(記事:高田泰・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事