ZOZO、日立、味の素など/本日の注目個別銘柄

2020年2月3日 16:02

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記事提供元:フィスコ


<3092> ZOZO 1582 -241急落。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は61億円で前年同期比42.0%減、市場予想の90億円を大幅に下回り、累計でも194億円で同6.0%減と減益に転じている。10-12月期商品取扱高が同0.3%増と急減速、増税後の消費マインド悪化などが響いたもよう。通期予想は320億円、前期比24.7%増を据え置いているが、足元での急激な成長鈍化を受けて、大幅な下振れが意識される形に。

<9505> 北陸電力 892 +75急騰。先週末に第3四半期決算を発表、累計経常利益は223億円で前年同期比4.7倍、市場予想を30億円程度上回る大幅増益となり、通期計画の200億円を超過している。未定としていた年間配当金も10円としており、市場想定を上回る水準となっている。送配電事業の法的分離対応費用計上の期ずれのほか、販売電力量、出水率、グループ会社の利益増などが想定を上振れる要因とみられる。

<9826> JEUGIA 1574 +300ストップ高。先週末にMBOの実施を発表。社長が全額出資で設立した新会社「cross road」がTOBを行い、全株取得を目指す。TOB価格は1720円で先週末終値と比較して35%のプレミアムで、同価格水準にサヤ寄せする動きに。筆頭株主のヤマハミュージックジャパンもTOBに賛同している。国内市場が縮小に向かう中、非公開化によって、抜本的・機動的な意思決定を可能とする経営体制を構築していく。

<2802> 味の素 1915.0 +110.0急伸。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期事業利益は359億円で前年同期比21%増益、市場予想を大幅に上回る着地となっている。前年同期に計上した減損一巡もあったが、国内外の食品事業が業績上振れに寄与した。国内は費用抑制効果が表面化し、海外はベトナムやブラジルなどが改善した。株価は安値もみ合いが続いていただけに、上振れ決算がストレートにポジティブな反応へとつながっている。

<4922> コーセー 14120 -610大幅続落。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は95億円で前年同期比39%減益、消費増税後の需要回復が鈍く、元安の影響でインバウンド向け販売も低迷したもよう。通期予想は従来の540億円から450億円に下方修正、中国の新型ウイルスの影響なども織り込んだようだ。通期の市場コンセンサスは520億円程度であったことから、想定以上の業績下振れと捉えられる。

<6395> タダノ 1032 +92急反発。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業利益は106億円で前年同期比18.4%増益となった。また、通期予想は従来の100億円から116億円に上方修正している。米国向けを中心とした建設用クレーンの売上拡大に加えて、Demag買収に伴う費用増なども想定より抑制されるようだ。ここまでの株価推移から上振れ期待などは反映されていなかったとみられ、上方修正へのインパクトは強まる状況に。

<6501> 日立 4100 -130大幅安。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期調整後営業利益は1484億円で前年同期比21.9%減、上半期と比較して減益率は拡大。通期予想も6850億円から6690億円に下方修正、主要5セクターは堅調推移だが、日立建機<6305>の下振れなどが響く形に。また、決算と同時に日立ハイテク<8036>の完全子会社化も発表。総じてサプライズは限定的で、本日は地合い悪化の影響を反映する展開に。

<6632> JVCKW 243 -9大幅続落。先週末に第3四半期の決算を発表、10-12月期営業利益は10億円で前年同期比63.9%減、7-9月期からさらに減益率が拡大した。海外アフタ—マーケットの停滞、OEMの販売減などオートモーティブの苦戦が継続した。第3四半期累計では42億円で前年同期比33.9%減、会社側では通期計画74億円、前期比1.9%増を据え置いているが、1-3月期の収益急回復は期待しにくいとの見方が強まった形に。

<2175> SMS 2294 -448急落。先週末に第3四半期決算を発表。累計営業利益は20.9億円で前年同期比8.5%減益、上半期の同6.2%増から一転して減益に転じる形になっている。介護職向け求人情報サイトのリニューアル、介護職向け人材紹介の急拡大に伴うオペレーション構築の遅れなど、一時的な影響が減益に転じた背景としているが、通期での2ケタ増益予想達成は厳しくなったとの見方も優勢に。《US》

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