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業務用ロボット、競争時代の夜明け (上)
成田空港に導入された「MB-CL02」10台と「ネオ」2台。(画像: 成田国際空港の発表資料より)[写真拡大]
昨年6月12日の財経新聞IT・サイエンス欄に<ソフトバンクGのお掃除ロボは売れ筋になるか?>と題する一文を投稿した。米国ブレインコーポが開発したAIソフト(ブレインオーエス)を搭載した業務用掃除ロボット(ウィズ)で、SBGの1社:ソフトバンクロボティクスが販売を手掛けている。「ウィズ」の特性などを縷々記しているので、一度お読みいただきたい。
【こちらも】ソフトバンクGのお掃除ロボは売れ筋になるか?
業務用ではないが当家には埃を被った家庭用掃除ロボット「RULO/MC-RS300」なる商品がある。埃を・・・としたのはあくまで家人のせい。だがながめていると、「業務用ロボット」もうちの「RULO」のような運命に追いやられるのではないかと言った思いがフッと頭に浮かんだりもした。が、業務用掃除ロボはいよいよ本格的な競争の時代に突入しそうな気配ではある。
こんな報道に接した。「成田国際空港がターミナルビルの床面清掃用に、業務用掃除ロボットを2機種導入した」というのである。成田空港の延べ床面積は約92万平方メートル。東京五輪・パラリンピックで乗降客の増加が予想されることから、一部の業務をロボットに担わせることで清掃業務の効率化・再構築を図るのが狙いだという。では、成田空港に導入された掃除ロボはどんな特性を有しているのか。
1機種はサイバーダイン製の「MB-CL02」。1機種はカナダ:アヴィドボッツ製の「ネオ(半導体やネットワーク機器の輸入・販売・開発を手掛けるマクニカが日本国内での代理店契約を締結し販売)」。それぞれ「高い清掃能力」「レーザーセンサー等を活かした高度な自律走行性能」「正確な掃除エリアの設定」等々の特徴が喧伝されているが、特に私が興味を抱いたのはこんな点だった。
★MB-CL02:作業エリアのゴミ分布マップの生成が可能。つまり作業結果を可視化することができることから、効果的・効率的清掃計画が策定できる。
★ネオ:自動清掃が可能。端的に言えば「従業員が帰宅前にネオの自動清掃機能をスタートさせれば、翌朝の出勤時には清掃が完了している」「複数機を同時に稼働させておけば、翌朝までには必要範囲の清掃が終わっている」という具合。ショッピングモールなどの商業施設・オフィスビル・工場・物流センター・マンションなどに清掃は不可欠。
清掃は営業時間外の深夜や早朝に行われることが多い。スタッフの確保自体が容易ではない。施設等建屋の清掃業務は、これまで労働集約型だった。そして労働力不足という時代の壁に遭遇していた。それが掃除ロボの導入で「壁」への対処、大幅な人件費削減が実現できる。
生産現場(ライン)や建設等工事現場のロボット導入が進んでいる。また昨今では「ホワイトカラー版ロボット」ともいうべきRPAの採用が官庁を中心に図られている。ロボット活躍の場は、今後ますます広まっていくと予想はされるが・・・果たして!?(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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