LVMH、ジュエリーブランドのティファニーを買収 約1兆7500億円で

2019年11月26日 11:21

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ティファニーのロゴ。(c) 123rf

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 世界を揺るがす巨大な合併劇が実現したようだ。ルイ・ヴィトンやディオールなどのオーナー企業である「LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン」(以下、LVMH)が、ジュエリーブランドのティファニーを162億ドル(約1兆7,500億円)で買収し、グループに迎えることを発表した。

 LVMHは、ファッション業界では世界最大の企業体と言われるコングロマリットである。本拠地はフランスのパリにある。その歴史そのものはそう長いというわけではなく、1987年、ルイ・ヴィトンと、コニャックの「ヘネシー」を販売するモエ・ヘネシーが合併して誕生した。

 参加ブランドには、すべてはとても記し切れないが、ロエベ、ケンゾー、笑みリオ・プッチ、ジバンシーなどのファッション企業、ゲランなどの化粧品・香水企業などが並ぶ。ウォッチ・ジュエリーの分野にも手を広げており、時計ではタグ・ホイヤーが傘下にある。また、ブルガリ、デビアスも傘下である。

 一方、ティファニーについてだ。名画『ティファニーで朝食を』と言えば知らぬ人もないほど有名であるが、ティファニーそのものは1837年に、アメリカで創業された装飾品店である。ジュエリーを取り扱うようになったのは1848年からで、まもなくアメリカ第一の宝石商の地位にまで上り詰めた。

 ちなみに、今日でも業績は好調で、2019年1月期の売り上げは約4,800億円と前期比で6.5%増、純利益は約633億円、同じく58.4%増であるという。

 この買収について、LVMHのベルナール・アルノー最高経営責任者は、「ティファニーをグループに迎えられることを非常に嬉しく思う」とコメントしている。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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