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トヨタ・ヴィッツ改め新型ヤリスは世界ではベース車両が異なっていた
2019年10月に、新型ヤリスが世界に向けて初公開されたが、日本市場でもこれまでの「ヴィッツ」から改め「ヤリス」の名前で2020年2月に発売を予定している。ヴィッツは、1999年にスターレットの後継モデルとして登場したが、世界を見ると同じヤリスでも全く異なるデザインがある。
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初代ヴィッツは、日本と欧州でカーオブザイヤーをダブル受賞した日本初の記念すべきクルマである。その後2代目ヴィッツは、海外ではヤリスの名前で販売されるようになるが、欧州ではハッチバックに加えセダンもラインナップに加わる。
そして、現在販売されている3代目ヴィッツは、2011年から海外ではヤリスの名前で販売され、当初世界各国で同じデザインで販売されていた。しかし2013年にアジア向けにハッチバックが販売中止になり、ヴィオスをベースにしたヤリスがアジア圏では発売される。
しかしこの3代目ヤリス、北米市場では、なんとマツダ2を改良してヤリスとしてハッチバックとセダンを現在もOEM販売している。
今回のモデルチェンジで世界に向けて発表があった割には、これまでヤリスが購入出来たすべての国で新型を手に入れることができない。北米では引き続きメキシコマツダ工場で製造されたマツダOEMのヤリスの販売が続行される。
新型ヤリスを手に入れることができる国は、北米トヨタ自動車の発表では日本、オーストラリア、そして2020年後半にヨーロッパだけとなる。
しかし、この新型ヤリスは世界各国で大きな注目を集めており、フィリピンのトヨタでは、この新しいヤリスについて購入したいか、そしてフィリピンに導入したいか、意見をユーザーに求めている。
現在アジア圏で販売されているヴィオスをベースにしたヤリスは、2017年9月にタイでフェイスリフトが行われモデルチェンジされたのと同時に、ハッチバックモデルが再販開始。同年12月のフィリピンでリリースされ、2018年には南アフリカ、翌2019年にマレーシアで発売が開始されており、国によってはまだ新型車となっている。
3代目ヤリスは、世界でかなりややこしい販売をされてきたクルマであるが、実は歴史を紐解くと、そのルーツは同じということに気が付く。ヴィッツはスターレットの後継モデルであり、ヤリスはヴィオスと共通のプラットフォームを持つクルマだが、ヴィオスはトヨタターセルをベースに開発されたクルマだ。そしてヴィッツの誕生は、スターレット、コルサ、ターセル、そしてカローラIIが統合されてできたクルマである。
今回の4代目で名前をヤリスに統合したが、新型ヤリスが全世界で統合されて販売されるのはまだまだ先になりそうだ。(記事:小泉嘉史・記事一覧を見る)
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