ローム、大日住薬、カドカワなど/本日の注目個別銘柄

2019年11月20日 15:22

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記事提供元:フィスコ


<6963> ローム 9050 +280大幅反発。自己株式取得を組み合わせたリキャップCBの発行を発表。CB400億円を発行、転換価額は13593円に決定している。前日終値との比較でアップ率は約55%と高水準。一方、発行済み株式数の9.57%相当の1000万株を上限とした自社株買い実施も発表。自社株買いの規模はCBによる調達額を上回る。希薄化やヘッジ売りの影響を抑制するスキームにもなっており、会社側の資本政策を評価する動きが優勢に。

<4514> あすか薬 1293 +133急騰。国内で開発中の子宮筋腫治療剤ウリプリスタルのフェーズ2用量設定試験の結果が「日本生殖医学会学術講演会・総会」で発表されている。過多月経を伴う日本人子宮筋腫患者に対する有効性及び安全性が確認されたことで、現在フェーズ3試験を実施中のもよう。同剤は海外ですでに80万人以上の子宮筋腫患者に使用されており、国内販売による業績の拡大が期待される展開に。

<8919> カチタス 5140 -210大幅反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断を「バイ」から「ホールド」に格下げ、目標株価も5100円から5000円に引き下げている。足元で株価は一段と上昇ピッチを速めていたことで、利食い売りの契機になっているようだ。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、中期的な利益成長を引き続き評価しているが、株価の上昇によって割安感は薄れたとの判断のようだ。

<7908> KIMOTO 192 +11大幅反発。発行済み株式数の2.03%に当たる100万株、2.4億円を上限とした自社株買いの実施を前日に発表している。取得期間は11月20日から20年2月28日までとしている。前回は18年7月から10月にかけて実施し、上限100万株を取得している。当面の需給面での下支えになるとの期待が先行する形となっているようだ。なお、前日には上半期の決算説明会も開催しているもよう。

<8750> 第一生命HD 1739.0 -65.5大幅続落。同社を含めて本日は生保株の下げが目立っている。株価への影響が大きい米長期金利の低下が売り材料視されているようだ。米中貿易協議の先行き不透明感が再燃していることで、米10年債利回りは再び1.80%を割り込む展開になっている。同社は生保株の中でも、長期金利や株式市場の動向に影響を受けやすいと位置付けられている。米国金融関連株安も重しに。

<3415> 東京ベース 703 +39大幅反発。大和証券では目標株価900円据え置きで、投資判断を「2」から「1」に格上げしている。上半期決算では、セール販売減少による粗利率改善、中国進出における順調展開など、ポジティブな印象を受けたとしている。今後の利益成長力の回復を見込んで、評価を引き上げているようだ。20年2月期営業利益予想18.7億円に対して、21年2月期は23.5億円を予想、中国進出拡大などを期待しているようだ。

<8053> 住友商 1637.5 -34.0続落。みずほ証券では投資判断を「中立」から「アンダーパフォーム」に格下げ、目標株価も1450円から1400円に引き下げている。配当期待で上昇した株価には修正が必要と判断しているもよう。今期の下方修正後ガイダンスは、鉄鉱石やニッケルといった資源価格の価格前提が高いことなどから、さらなる下振れ余地を見込んでいるほか、今後も、強みを持たない事業への投資継続による減損リスクも残るとしている。

<4506> 大日住薬 2140 +139急伸。特に新規の材料が見当たらないなかで、前日から株価上昇が目立つ展開に。三菱ケミHD<4188>が高いプレミアムを付与して子会社の医薬品メーカーである田辺三菱<4508>を完全子会社化すると発表したことが、思惑視されているとの見方が優勢。同社も三菱ケミカルと同様にケミカル大手の住友化学<4005>が過半を保有する筆頭株主となっていることで、再編期待が波及しやすくなっているもようだ。

<3854> アイル 1564 +126急伸。同社の販売・在庫管理パッケージシステム「アラジンオフィス」がラクス<3923>のWEB帳票発行システム「楽楽明細」と連携を開始したと、18日に発表しており、引き続き好材料視される展開になっている。経費削減効果なども含めた収益拡大期待が先行へ。高値更新によって上値妙味が一段と膨らむ状況にも。

<9468> カドカワ 1731 +95大幅続伸で先週末の高値1689円を更新。先週末は決算好感で買い先行、その後は急速に伸び悩んだが、本日にかけては好業績見直しで切り返す動きになっている。直近では、岡三証券が「強気」判断継続で、目標株価を1900円から2400円に引き上げている。新工場稼働に伴う減価償却費負担などで来期は営業減益予想だが、こうした先行投資の効果が顕在化する22年3月期には営業利益が伸長する見通しとしている。《US》

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