関連記事
「空飛ぶクルマ」実現にDNPも参加 CARTIVATORとMaaS事業を共同開発
空飛ぶクルマのイメージ図(画像:SkyDriveの発表資料より)[写真拡大]
個人が自由に空を移動できる「空飛ぶクルマ」の実現に向け技術開発に取り組んでいる有志団体「CARTIVATOR(カーティベーター)」(東京都新宿区)は16日、大日本印刷(東京都新宿区、DNP)と共同で、空飛ぶクルマを活用したMaaS関連サービスの開発を開始すると発表した。DNPは独自の印刷・情報処理技術を生かしたMaaS事業の開発に力を入れており、将来の活用を見込んで共同事業に取り組む。
【こちらも】「空飛ぶ車」の開発に向けた動きが本格化へ どんな車が空を飛ぶ?
「空飛ぶクルマ」の正式名称は「電動垂直離着陸型無操縦者航空機」で、滑走路がなくても垂直離着陸が可能な自動操縦の電動航空機。離島や山間部での交通手段、災害時の救急搬送用手段として世界各国で開発が進んでいる。実現すれば、低コスト、低騒音で空を移動できるため、タクシーに代わる都市部での移動手段としても注目されている。
DNPが事業開発を目指すMaaSは、電車やバスなどの公共手段だけでなく、タクシーやレンタカー、レンタサイクル、マイカーの相乗りなどあらゆる交通手段を統合して、目的地までの経路検索を行い、予約から決済まで一括して行うサービス。北欧のフィンランドではすでに実用化されており、日本でも鉄道会社や自動車会社、情報通信会社などがサービスの開発に取り組んでいる。
その中で、将来の交通手段として空飛ぶクルマも大きな注目を集めており、DNPもMaaSサービスを展開する中で、比較的手軽な空の移動手段も重要になると判断した。
CARTIVATORは、航空機や自動車、ドローンなどの技術者らを中心に2016年から「空飛ぶクルマ」の開発に取り組んでいる。現在は「SkyDrive(スカイドライブ)」という会社を設立して試作機を製造。屋外飛行試験を開始し、年内の有人飛行試験を目指している。
事業の共同開発について、DNPは「空飛ぶクルマの実現に向けた挑戦を応援するとともに、未来のMaaSサービスの拡大を目指してCARTIVATORの活動を支援していきたい」としている。
CARTIVATORの福澤知浩共同代表は「空飛ぶクルマが、MaaSの中でどのような価値を創出できるのか、楽しみにしている。DNPをはじめ支援をいただくみなさんの期待に応えられるよう開発に取り組んでいきたい」と話している。
スポンサードリンク