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大相撲秋場所、御嶽海優勝 漲る自信で更なる上位へ
大相撲秋場所、関脇・御嶽海が千秋楽の優勝決定戦で貴景勝を降し2度目の優勝を果たした。昨年名古屋場所以来となる賜杯は御嶽海のこれまでの成長が色濃く見られた内容であり、更なる地位を目指す上で、充分な取り口による偉業となった。
■一夜明け、喜びを語った御嶽海
23日、都内にある出羽海部屋で会見を開き、優勝から一夜明けての思いを語った。
「優勝は最高ですね」と喜びを口にし、決定戦の際には「(いやなイメージは)一切なかった」と、大一番を前にしての思いを振り返っていた。
また、来場所の大関獲りについては「来場所で一気に決めたい。強い気持ちでやっていく」と語った。先場所の名古屋で9勝、今場所の12勝と、目安となる「三役で直近3場所33勝」へは残り11勝にまで迫り、九州場所での達成に自信を覗かせていた。
■2度目の賜杯は確かな自信と共に
若さと力強さ漲る、大一番の相撲だった。
優勝決定戦の立ち合い、頭でぶつかっていきながら、低く当たってきた貴景勝の勢いを受け止めた。両手で突きながら前に出ると土俵際での貴景勝の引きもかわし胸を合わせて両まわしをしっかりと握った。そのまま相手に何もさせずに寄り切り、「完勝」といえる相撲で同世代の好敵手圧倒した。
今場所は3敗を喫したとともに、両横綱が早々に休場、大関・高安も不在の場所と、上位陣との取り組みが少なかったこともあり、星勘定はその内容も含めもう一つだったともとれる。それでも場所を通しての存在感、土俵上での動きの質は誰よりも光るものがあった。最後まで優勝を争った貴景勝、朝乃若らと共に今後、主役を担うに相応しい相撲を披露していたようにも感じられた場所だった。
決定戦後のインタビューで2度目の優勝について「(初優勝の)昨年の名古屋場所はまぐれ。今回はしっかり目標としてやってきて、それが実った」と、実力で成し遂げた優勝であると喜びを語っている。これまで以上に充実していたその土俵内容、そして語り口からも来場所以降の大関獲りを確実に視野に入れている自信が満ち溢れていた。26歳、いよいよ「実力者」が「本物」へと登り詰める時がやってきた。(記事:佐藤文孝・記事一覧を見る)
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