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多発する「あおり運転・無差別殺人」、「脳機能の偏り」を知ることから始めよう
茨城県守谷市の常磐自動車道で起きた「あおり運転」「殴打事件」の犯人が逮捕された。茨城県警が指名手配し、18日に傷害の疑いにより、大阪市東住吉区で、宮崎文夫容疑者(43)を逮捕した。宮崎容疑者は逮捕時、「自分から出頭させてくれ」と抵抗を続けていた。
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犯行に使用されていた車はBMW・X5でSUV。神奈川県内のディーラーから3日間の約束で貸し出されていた車だった。自動車ディーラーとしては修理の代車を貸し出すのは、販売促進の意味もあり管理が難しいところだ。3日間の約束で貸し出されたのが7月21日であったようで、8月11日まで返さなかったとのことだ。およそ3週間となってしまったのはどうしたことだろう。
宮崎容疑者は、精密機器を製造販売する東証1部上場・株式会社キーエンスの元社員だった。キーエンスはファブレス(fabless・無資産:工場を持たない)経営により、高収益の実績を誇っている。社員平均年齢は35.8歳、平均年収は2110万円程度と並外れた好待遇の会社だ。
各社の報道によると、宮崎容疑者も若いころからアルピナB5を所有していたようで、引っ越し費用も会社負担、自家用車も専門業者が運んでくれるのだが、彼は他人が自分のクルマを運転することを極端に嫌っていたようだ。こだわりが強いようで、仲間からは浮いた存在であったようだ。
これらをみると、何らかの「脳機能の偏り」があったとみるべきだろう。通り魔事件や、無差別殺人の犯人によくみられる傾向だ。この「脳機能の偏り」を本人や家族の責任として捉えることは無理が多く、事件化が進むのであろう。
一方、この脳機能の偏りは天才を生み、人類の進歩には欠かせないと言われる。そうした人々が優れた特徴を示し、社会に大きく貢献することも多いので、誰にでも多少はある脳機能の偏りを社会がどのように取り入れていくのかが現在問われている。
特に、法制度の中での捉え方が問題だ。歴史上では、「ヒトラー」が最悪の人物として語られ、アインシュタインのような天才科学者もいるのだから難しい。
まず現在、運転中に限らず社会生活において、こうした脳機能の偏りを持った人に出会わないことはありえない。クルマの運転中もドライブレコーダーを取り付けて、社会生活の中では出来るだけ関わらないことが肝要なのであろう。しかし、人との関わりを持たないことはありえないことで、出来るだけ記録を残して自衛するしかない。
脳科学では全人口の1%ほどの人が「異常」の領域に入っていると言われ、一方で、東大に入学した人の4人に1人は、こうした偏りのある能力を発揮していると言われてもいる。心理学ではなく脳科学が発展してきた現代においては、社会が早急に正面から向き合わなくてはいけない問題だ。今も事件は起き続けているからだ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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