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リック・オウエンス、2020年春夏メンズ発表 母方のルーツ“メキシコ”を辿って
リック・オウエンス(Rick Owens)は、2020年春夏メンズコレクションを、2019年6月20日(木)にフランス・パリのパレ・ド・トーキョーにて発表した。
■親族のルーツを辿る“メキシコ”がテーマ
デザイナーのリック・オウエンスの祖母の旧姓からネーミングをとった今季のコレクション「TECUATL」。母方のルーツである、メキシコをテーマにコレクションを展開した。会場の中央には、アーティストのTHOMAS HOUSEAGOの彫刻を設置。その周りには“国境の壁”をイメージした象徴的なランウェイを用意し、メキシコを取り巻く現状と重ね合わせた。
■パワーショルダーや金属的表現で力強く
直線的なロングジャケットは、パワーショルダーによってフィジカルな力強さを感じさせる仕上がりに。また、独自開発した薄く軽量な生地で仕立てたジャンプスーツやパンツ、レザージャケットには、ファスナーやスナップなど、金属的なパーツを多用することで、ソリッドな表情を生み出している。
■神秘的な輝き
モノトーンを基調としたルックの中に差し込まれた、きらびやかなウェアも印象的。日光を受け様々な色に輝くアイリスカラーのロングコートやパンツは、幻想的なオーラを放つ。古くのメキシコで栄えた「アステカ」を象徴する、ゴールドのスパンコールで飾ったコートを羽織ることで、輝きがより神秘性を増していく。
また、継続的に展開されている、バッグを配したアウターにもアイリスカラーが採用されている。
■シューレースやパッチワークによる抽象的なモチーフ
目を引いたのは、シューレースを幾重にも巻き付けたような、抽象的なディテール。ロングジャケットに合わせたブラックのパンツは、地の色が見えなくなるほどに白いシューレースがあしらわれている。同様のディテールは、ショートパンツやブーツにもあしらわれ、アイテムにエッジを効かせた。また、シャツやフーデッドコートには幾何学的なピラミッドモチーフをパッチワーク。平面的な表現ながら、服に立体感を演出し、スペクタクルに見せている。
■チャンピオンやヴェジャとコラボ
70年代に、リックのメキシコの親戚がよく着ていたチャンピオン(Champion)とコラボレーション。メッシュで仕立てたチュニック「トガ」やロインクロス、ブリーフといったプリミティブなウェアに加え、Tシャツやスウェットなども揃える。その他、エコフレンドリーなスニーカーブランド・ヴェジャ(VEJA)とコラボレーションした、グレーのアシンメトリーなスニーカーや、全米農業労働者組合(UNITED FARM WORKERS ASSOCIATION)のロゴを配したTシャツも登場した。
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