引退決断のF・トーレス 誇り高きストライカー最後の雄姿

2019年6月24日 12:22

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 サッカーJ1、サガン鳥栖のF・トーレスが23日に東京都内で会見を行い、「高いレベルでプレーすることが難しくなった」と、シーズン途中で現役を退く理由を語った。8月23日のヴィッセル神戸戦を最後に引退することも併せて発表している。

■今後もサガン鳥栖の一員として

 会見では他に「自分の経験を活かしてクラブの組織作りに貢献したい」と話し、引退後もサガン鳥栖のスタッフとしてクラブに残ることを明言、また下部組織にも触れ「鳥栖には素晴らしいユース選手がいる。日本人は高いポテンシャルがある」と、若手選手の育成に携わっていくとも明かした。

 引退試合については「古くからの友人」であるイニエスタ、同じくスペイン代表として活躍したビジャが所属する神戸戦とし、その試合を最後に「サッカー人生に別れを告げる」と語った。

■プレーだけではない日本への貢献

 W杯、欧州選手権でスペイン代表として頂点を極めた世界屈指のストライカーが、日本でユニフォームに別れを告げる。昨年7月にサガン鳥栖に入団、大きな注目を集めながら公式戦初ゴールまで1カ月を要した。

 その後もチームの低迷とともに自身のパフォーマンスも期待通りにはいかず、今季はここまで未だ得点は無し。動き、コンディションとも本人の語るようにベストとは程遠い状態であるのは明らかだ。

 それでもプレーヤーとして日本の地を選び、同じく元スペイン代表の盟友・イニエスタと同時期に日本のピッチで躍動したことは紛れもなく、世界各国からJリーグへの関心を高めたことも事実だ。外国籍選手登録数が大きく変わった今季、2人の影響で日本のクラブを選択した選手も少なくないはずだ。

 世界を魅了した華やかさとは裏腹に、鳥栖では泥臭いプレーにも身体を張り続けた。ピッチ上だけではなく、様々な面で日本サッカーの発展に貢献したエースストライカーはもうすぐ、新しい1歩を踏み出す。(記事:佐藤文孝・記事一覧を見る

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