関連記事
日本の紙幣が2024年度上期めどに全面刷新へ 一万円札は渋沢栄一に
財務省は9日、日本銀行券と五百円貨幣の刷新について着手したと発表した。2024年度上期をめどとする全面刷新後のデザインは、一万円が渋沢栄一、五千円が津田梅子、千円が北里柴三郎となる予定。
前回の更新から20年ほどの節目であることもあり、偽造抵抗力の向上などの観点から更新が行われる。新たな偽造防止対策として、現行のものよりも高精度な「すき入れ」の模様を導入、またホログラムも最先端の、銀行券への採用としては世界初となるものが利用される。指の感触で識別するためのマークの形状も変更となる。
また、裏面のデザインは一万円が東京駅丸の内駅舎、五千円が植物の藤(フジ)、千円が葛飾北斎の富嶽三十六景「神奈川沖浪裏」となる。
五百円は素材にバイカラー・クラッドと呼ばれる新技術を導入、縁のギザギザは「異形斜めギザ」と呼ばれる形状に変更される。
渋沢栄一は幕末から大正期にかけて活躍した実業家で、第一国立銀行、東京株式取引所(現 東京証券取引所)、東京商法会議所(現 東京商工会議所)などの設立に尽力した人物である。日本の資本主義の父と呼ばれることもある。
津田梅子は1871年に日本の女性として初の海外留学生となった人物で、1900年にのちの津田塾大学の前身を創立、日本の近代的女子高等教育の発展に尽力した。
北里柴三郎は世界で初めて破傷風菌の血清療法を確立した医師・細菌学者で、ペスト菌の発見者でもある。日本細菌学の父と呼ばれる。
今回、特に一万円札については1984年に聖徳太子から福澤諭吉に改められて以来の肖像更新であるということもあり、それを惜しむ声も上がってはいるが、年号の改元の節目でもあり、また景気創出の一助となることが期待される。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)
スポンサードリンク
関連キーワード