サプリメント市場、堅調に拡大 体づくりや美容など「プロテイン」存在感増す

2019年3月26日 08:08

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サプリメントの市場規模推移。(画像: TPCマーケティングリサーチの発表資料より)

サプリメントの市場規模推移。(画像: TPCマーケティングリサーチの発表資料より)[写真拡大]

 TPCマーケティングリサーチは22日、サプリメント市場について調査結果を発表した。2017年度のサプリメント市場は前年比3.7%増の7,605億円、18年度見込みは同3.7%増の7,889億円。「機能性表示食品制度の浸透」や「高齢化対策サプリメントの拡大」、「スポーツ関連サプリメントの需要拡大」を拡大の要因として挙げている。

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■機能性表示食品制度の浸透

 機能性表示食品制度は15年の施行より浸透が加速。17年度の機能性表示食品のみの市場は約864億円。サプリメント市場における構成比11.4%と15年度比では3倍以上の成長を遂げている。今後も各社、その伸長率の高さから開発、製造、販売に注力するとみられ、さらなる拡大が期待されている。

■高齢化対策サプリメント

 高齢化を背景に、生活習慣病や認知症予防という分野における需要が増加。各予防目的に応じたサプリメントのラインアップも充実しつつあるため、さらに注目度が高まるとしている。

■スポーツ関連

 プロテインの存在感が際立つ。体づくりや美容、筋肉量の増加などスポーツ目的以外のたんぱく質の補給が世間に浸透。飲用シーンの多様化により今後も市場は伸長するとしている。

■サプリメントの訴求別シェア

 17年度の訴求別シェアでは「栄養素補給」が構成比23.1%の1,759 億円でトップ。以下、「活力対策」(同22.3%)、「関節・筋力対策」(同12.5%)、「美容」(同9.0%)、「スポーツ」(同6.3%)と続いている。

 「栄養素補給」はベースサプリメントや青汁が安定した需要を確保。「活力対策」ではサントリーのセサミンシリーズ、「関節・筋力対策」はグルコサミン配分成合サプリメント、「美容」は資生堂など大手企業による美容サプリメントなどが好評だとしている。

■サプリメントの企業別シェア

 17年度の企業別シェアでは、「サントリーウエルネス」が構成比10.3%の785億円でトップ。以下、「三基商事」(同5.8%)、「DHC」(同5.2%)、「日本アムウェイ」(同4.7%)「ファンケル」(同4.4%)と続いている。

 伸長率の高い企業としては大正製薬、ポーラ、味の素、世田谷自然食品などを挙げている。中でも大正製薬は前年度比25.5%増と大幅に伸長。生活習慣病対策効果を訴求する「ヘルスマネージ」シリーズが中高年を中心に人気を博し、売上が拡大しているという。

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