ミューズ 2019-20年秋冬コレクション - 古き良きものから学ぶファッションの本質

2019年3月21日 22:50

印刷

記事提供元:ファッションプレス

 ミューズ(MUZE)の2019-20年秋冬コレクションが、2019年3月21日(木・祝)渋谷ヒカリエで発表された。テーマは「パーソナル」。

今季デザイナーデュオが追い求めたのは、ファッションの本質。特に、古き良きもの、伝統的なファッションを掘り下げることで、ファッションが持つ美しさやパワーなどを見つめ直したという。

■“福助人形”でおなじみの老舗とのコラボレーション

 浮かび上がった「伝統」というキーワード。これを具現化するために行ったのは、明治15年創業のソックス・足袋ブランド福助とのコラボレーションだ。ブランドの顔である福助人形の“AKAMARU”ロゴをデザインとして落とし込む。

 コンビを組むのはフーディーやキャップなど、ストリートと馴染みの深いカジュアルなピース。意外性のある出会いだが、テキスタイルから顔を出す“AKAMARU”ロゴはフレッシュな印象で、モダンなアイコンのように登場している。

■古き良きものを知るブランド&バイヤーともタッグ

 また、古き良きものの代表としてアメリカンブランド、ブリティッシュカーキ(BRITISH KHAKI)ともタッグ。英国調トラッドとアメリカンカジュアルのミックスした、ブリティッシュカーキのアーカイブを、「ミスタークリーン」のヴィンテージバイヤーとともに復刻させた。

■今っぽさ×奥深いクラシック

 ランウェイでは、旬なストリートとクラシックがいい塩梅でミックスされていた。肩が落ち身幅をたっぷりととった、いわゆる“今っぽい”フーディコート、コーチジャケット、ショート丈ブルゾンなどと、チェック柄ブルゾンやベロアのジャケットなど“味わい深い”ピースが共存している。

中には、1つのピースの中でその融合が行われ、暖かみのあるウールの上に、テクニカル素材の大きなポケットがアタッチされたジャケットも提案された。

■ブランドのアイコンカラー「ターコイズ」を主役に

 キーカラーは、ミューズのテーマカラーである「ターコイズ」。深みのある蒼色がライダースジャケットやパンツスーツ、スポーティなジャンパーなど、テイストを横断して様々なルックで起用されている。パキっとしたレッド、深みのあるブラウンなどと交わると、より一層ターコイズの奥深さが強調されている。

このキーカラーの「ターコイズ」はジュエリーでも提案。ジュエリー作家小寺康友のターコイズジュエリーをバーニーズニューヨーク中野光章監修のもとデザインし、ランウェイショーに登場させた。

■テリー伊藤がモデルに

 サッポロラガービール「赤星」大塚製薬「カロリーメイト」など様々な企業のタッグとはじめ、セレブリティとのコラボレーションで、これまで話題になってきたミューズ。今季は、再びテリー伊藤をモデルに迎えた。テリーは、チェック柄のセットアップに、ニットパーカー&ハンチングを合わせたクラシカルな装いでウォーキングを披露。

 また、フィナーレでは、ショーの中で度々登場した解体ライダースのベストに、福助のパーカーを合わせる今季を象徴するコーディネートで登場していた。

※本記事はファッションプレスニュースから配信されたものです。ファッションプレスでは、ブランド、デザイナー情報、歴史などファッション業界の情報をお届けしています。

関連記事