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アサヒ、北海道ワイン用自社畑2ha追加取得 「NIKI Hillsヴィレッジ」と提携
サヒビールが農業生産法人「サントネージュ・ニッカ余市ヴィンヤード」を通じて、2019年1月25日に北海道余市郡余市町梅川町にぶどう用農地を2ha追加取得した写真[写真拡大]
アサヒビールは、農業生産法人「サントネージュ・ニッカ余市ヴィンヤード」を通じて、2019年1月25日に北海道余市郡余市町梅川町にぶどう用農地を2ha追加取得した。2017年3月に取得した4haの農地の隣に位置する土地で、今後日本ワイン用ぶどうの栽培に活用する計画だという。
アサヒビールでは、山梨県にワイン製造子会社「サントネージュワイン株式会社」を所有しており、今回の農地取得で山梨県にある1haとあわせて、自社ぶどう畑は合計で7haに拡大した。
また、DACホールディングス傘下で、余市町の隣町である仁木町にワイナリーを所有する一般農業法人「株式会社NIKI Hillsヴィレッジ」と、2018年8月にワイン製造・ぶどう作りに関する包括業務提携を締結した。今後ワイン製造に関して両社で技術交流・協力を行ない、世界に誇る高品質な日本ワインづくりを目指す取り組みを開始するとしている。
日本産ぶどう100%でつくる日本ワインは近年国内外で高く評価されており、「NIKI Hillsヴィレッジ」との技術交流などの取り組みを通じて、世界に誇れる高品質な日本ワインづくりを目指す。
2017年に取得した余市町の自社畑4haでは、2018年5月より本格的なヨーロッパ品種である「ピノ・ノワール」「ピノ・グリ」「ケルナー」を5600本植樹。2019年5月に追加で5000本を植樹し、2023年にファーストヴィンテージとして約2000箱のワイン発売を予定している。今回、新たに取得した2haでは2019年3月から整地を始める。
アサヒビールは今後も積極的に農地の取得を検討し、合計10ha以上の自社畑へ拡大を図るとしており、2025年には、アサヒビール全体の日本ワイン販売数量を現在の約7000箱から2万箱規模に拡大していく計画だ。
同時にアサヒビールは、2019年のワイン事業の方針説明会を開いた。昨年9月に就任した松山一雄専務取締役が説明にあたり、アサヒのワイン事業の課題ついて、「商品数が多く、各ブランドのポートフォリオの存在価値が明確に定まっていない」と指摘・前置きしたうえで、「これまで商品力、技術力、営業力を組み合わせて、市場に商品を出す力は強かった。でもいい商品があっても、価値に直結してきていない。ワインは業界全体で、ワインの楽しみ方を消費者に知ってもらえるよう、腰をすえて取り組むべき」と述べた。
松山氏はラベルプリンター大手サトーホールディングスの社長を務めた人物で、アサヒグループとして32年ぶりに外部から取締役として迎えた人物だ。
ワインやビールなど酒類・アルコール飲料の市場低迷が続くなかで、外部出身者が業界を活性化させる起爆剤となるのか。注目が集まる。(編集担当:吉田恒)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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