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ロシア進出日系企業、18年は黒字見込み割合が72.8%と過去最高に ジェトロ調査
日本貿易振興機構(ジェトロ)の発表によると、ロシア進出日系企業に関して、2018年は黒字見通しの企業が増える一方、2019年見通しでは改善と横ばいが拮抗する結果となっている。
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■黒字見込みの企業は72.8%で過去最高
18日、日本貿易振興機構(ジェトロ)が2018年度「ロシア進出日系企業実態調査」の結果を発表した。これは日本から直接、もしくは間接の出資比率が10%以上となる現地法人または支店を対象とした調査で、2013年から行っており今回は6回目。
2018年の営業利益見込みでは「黒字」と答えた企業は72.8%、「均衡」は14.9%、「赤字」は12.3%だった。黒字と答えた企業の割合は、前回(2017年度)の66.3%を超えて過去最高を更新している。また2015年度の49.5%から3年連続で増加した。
■2019年見通しは「改善」と「横ばい」が拮抗
2019年の営業利益見通しでは、「改善」が44.7%、「横ばい」が43.0%、「悪化」が12.3%となっている。前回調査と比較すると、改善が51.1%から減少し、横ばいが40.2%から、悪化が8.7%から、どちらも増加している。
また、今後1~2年の事業展開の方向性については、「拡大」が53.5%、「現状維持」が45.6%、「縮小」が0.9%となっている。前回調査と比較すると、「拡大」が60.9%から、「縮小」が2.2%から減少し、「現状維持」が37.0%から増加している。
■ロシア市場のメリットとリスク
経営上の問題点を尋ねたところ、「競合相手の台頭」「現地通貨の変動」「通関などの諸手続きが煩雑」「従業員の質」「原材料・部品の現地調達の難しさ」などが上位にあがっている。
ロシア市場のメリットでは「市場規模/成長性」が78.1%と圧倒的で、2013年の調査開始以来6年連続でトップとなっている。その一方、「不安定な為替」「不安定な政治・社会情勢」「治安、テロ」「駐在員・家族の居住・生活トラブル」などがリスクとしてあがっている。(記事:県田勢・記事一覧を見る)
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