パナソニック、ヤフー、グリーなど/本日の注目個別銘柄

2019年2月5日 16:06

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記事提供元:フィスコ


<6752> パナソニック 1035.0 -26.0大幅安。前日発表の第3四半期決算が嫌気。10-12月期営業益は975億円で前年同期比18.8%減、市場予想を200億円強下回った。また、通期予想は従来の4250億円から3850億円に下方修正、4200億円程度のコンセンサスを下回る。年金制度の一部見直しなど一時的要素の強いその他損益を450億円上方修正と、実質的な修正幅はより大きい。野村證券では投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に格下げ。

<4689> ヤフー 321 +27急伸。前日に第3四半期の決算を発表、10-12月期営業利益は366億円で前年同期比30.8%減益、販促費や減価償却費などのコスト増で減益となったが、ほぼ市場想定線で短期的な悪材料出尽くしにつながっている。通期予想レンジは1330-1430億円から1400-1430億円に修正。また、24.3期営業利益2250億円を目指すとの中期計画を示したことも買い材料視されている。

<5803> フジクラ 486 +17大幅反発。前日に第3四半期の決算を発表、10-12月期営業利益は99億円で前年同期比19.6%減益、通期予想は従来の300億円から280億円に下方修正している。ただ、下方修正数値は市場コンセンサスをやや上回る水準となっており、目先の悪材料出尽くし感が優勢となっている。情報通信事業などが堅調に推移し、想定以上の業績悪化は抑制される格好に。

<4062> イビデン 1393 -201急落。前日に第3四半期の決算を発表、10-12月期営業利益は12億円で前年同期比69.3%の大幅減益、40億円強の市場予想を下回った。通期予想は従来の180億円から100億円、前期比40.1%減に大幅下方修正、市場予想は170億円程度であった。DPFなどのセラミック部門、電子部門ともに大幅な下方修正、来期以降の大幅回復期待なども見出しにくい状況となっているようだ。

<8282> ケーズHD 985 -121急反落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は233億円で前年同期比6%減益、10-12月期は76億円で同19%減益と減益幅が拡大する格好になっている。高利益率商品の販売低調などによって、粗利益率の悪化が市場想定以上になっているもよう。また、第3四半期末の在庫も高水準であり、在庫処分による第4四半期業績への影響も警戒される状況のようだ。

<4975> JCU 1886 +291急伸。前日に発表された自社株買いの実施が好感されている。発行済み株式数の3.77%に当たる105万株、15億円を上限に自社株買いを実施、取得期間は2月5日から5月31日までとしている。当面の需給インパクトを期待する動きが優勢に。なお、同時に第3四半期決算を発表、通期営業利益は73億円から69.5億円に下方修正しているが、警戒感もあったため、特に悪材料視されていない。

<3632> グリー 458 -37大幅反落。前日に第2四半期の決算を発表、10-12月期営業利益は9.6億円で前年同期比58.8%減益、従来予想レンジ10-15億円の下限に未達、市場コンセンサスは会社計画上限も上回る水準であった。既存タイトルの売上低迷が主因となっている。また、1-3月期見通しは3-8億円のレンジを示している。10-12月期から更なる水準低下を見込んでおり、ネガティブなインパクトにつながっている。

<4208> 宇部興 2591 +142大幅続伸。前日に発表した第3四半期決算では、累計営業利益は300億円で前年同期比20.1%減益だが、10-12月期は150億円で同横ばいとなっている。収益の底打ち期待が高まる展開になっているもよう。合成ゴムのマージン改善やマグネシアクリンカの値上げ浸透などが顕在化してきているもようだ。また、注目度の高いセパレータに関しては、第3四半期累計で同2割の拡大になっているようだ。

<4043> トクヤマ 2769 +124大幅反発。三菱UFJ・モルガン・スタンレー証券では投資判断を「ニュートラル」から「オーウェイト」に格上げ、目標株価も3250円に引き上げている。株価下落で割安感が強まっていること、来期22%営業増益予想と業界平均を上回るとみられることなどが格上げの背景に。苛性ソーダの海外市況の先安観は薄れ、多結晶シリコンの価格改定も想定に反して進んでいるもよう。

<6920> レーザーテック 4045 +405急伸。前日に上半期の決算を発表、営業利益は51.5億円で前年同期比57.1%の大幅増益、昨年末に上方修正した数値45億円をさらに上振れての着地となった。期初計画からは18.5億円の上振れに。期初から据え置きの通期予想65億円、前期比14.3%増益には、一段と上方修正期待が高まる状況となっている。上半期末受注残高も前年同期末比37.3%の大幅な増加となっている。《US》

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