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アクネ ストゥディオズ、2019年秋冬メンズコレクション発表
アクネ ストゥディオズ(Acne Studios)は、2019-20年秋冬メンズコレクションを、フランス・パリにて発表した。
■様々な反骨的表現
今シーズンのイメージソースになったのは、様々な時代に沸き起こったカウンターカルチャー。ヒッピーやボヘミアンなど、時代ごとに異なる反骨的な表現をミックスしている。ノイジーなイメージや、思わず目を留めるようなスペクタクルなテキスタイルパターン、ダイナミックな素材使いがコレクションの随所に見て取れる。
■コンテンポラリーで洗練された空気感
ただ、モチーフそのものは喧騒の中にあるような、大胆でアイキャッチなものであっても、アクネ ストゥディオズのフィルターを通すことで、1歩俯瞰したようなコンテンポラリーなミニマリズムが漂う。たとえば、極端に長く設定された、ニットやストールのフリンジは、ともすればルーズな印象になるものだが、優しく印象的な色彩感覚によって洗練された空気感を放っている。
起毛感のあるアニマル柄のレザーコートやパンツ、抽象的な模様をプリントしたツヤ感のあるセットアップも同じく、モチーフだけ切り取ってみるとアグレッシブだが、着用感や全体にまとう雰囲気は、クリーンでアーティスティックだ。それは、服を形作る仕立てやディテール、素材の発色、質感全てを鑑みたバランスが絶妙に計算された上で成り立っているからだろう。
■色や柄のミックス
また、円の上にグラフィカルな転写を重ねたプリントや、ラメで彩られた幾何学模様、波形のようにも木目のようにも見えるサイケデリックなカットソーなど、色や柄を織り交ぜた表現も散見された。ピンク、ライムグリーン、ブラウン、イエローなど様々な糸で波打つように編まれたニットには、上からオーガンザをかぶせて幻想的に。ふわりとしたニットの質感は、組み合わせた無骨なレザーパンツやハードなブーツによってより一層際立っている。
■オーバーシルエットのアウター
アウターは、肩を大きくとったりドロップさせたりと、前を開けてラフに羽織れるようなオーバーシルエットがメイン。ブラウンベースのガンクラブチェックを施したステンカラーコートは、丸みを帯びた肩のフォルムや襟の造形、大き目のボタンが相互に作用して穏やかな雰囲気を描き出す。胸元には、貼り付けるようにして花を装飾。自然体ながらも凛とした、独自のスタイルを見せる。
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