ソフトバンク、東エレク、国際帝石など/本日の注目個別銘柄

2018年12月19日 15:47

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記事提供元:フィスコ


<9434> ソフトバンク 1282 -本日東証1部に新規上場、初値は1463円で公開価格の1500円を2.5%下回るスタートに。市場からの吸収額は2.6兆円超と過去最大のIPOとなったが、足元で中小型株の下げがきつく、個人投資家のマインドが低下する逆風下、需給懸念は強く低調な出だしとなった。なお、今後はFTSE、MSCI、来月末のTOPIXなどインデックスファンドの資金流入が続く見込み。

<8035> 東エレク 12915 -595大幅続落。SMBC日興証券では投資判断を「2」から「3」に、目標株価も15300円から11400円に引き下げた。上半期決算や業界動向を踏まえて、WFEの19年の伸び率を前年比22%減と修正、それに伴い、同社の業績予想も下方修正しているもよう。株価には来期大幅減益は織り込み切れていないと判断。20.3期営業益は、市場予想の2800億円超に対して、37%減となる1910億円と予想しているようだ。

<1605> 国際帝石 1006 -78急落。前日のNY原油先物相場は一時8%超の下落となり、2017年8月以来の45ドル台にまで下落している。同社などの石油関連株には収益への影響が懸念される状況となっている。世界経済の減速懸念や米中貿易摩擦の長期化懸念などによって、原油需要は想定を大きく下回る可能性など、供給過剰への懸念が広がる形になっている。本日は、鉱業、石油・石炭が業種別下落率の1位、2位に。

<4344> ソースネクスト 613 +51急反発。昨晩のTV番組で、同社の「ポケトークW」が取り上げられており、あらためて「ポケトークW」販売拡大による業績成長への期待が高まっているもようだ。外国人旅行客に立ちはだかる言葉の壁に対応して、9月に発売したAI翻訳機「ポケトークW」を取り入れる企業が急増、翻訳できる言語は74で、古い機種も合わせて1年弱で20万台を売り上げたなどとされている。

<3844> コムチュア 2725 -490急落で下落率トップ。第三者割当による行使価額修正条項付新株予約権の発行を発表している。潜在株式数は130万株で発行済株式数の8.06%に当たる。潜在的な希薄化を嫌気する動きが優勢に。調達資金はM&A関連費用や人材関連費用に充当するもよう。また、通期収益見通しを上方修正しているが、上半期までの状況からは想定線として、好材料視する動きは限定的となっている。

<4091> 大陽日酸 1841 -95大幅続落。SMBC日興証券では投資判断を「1」から「2」に格下げ、目標株価は1970円としている。Praxairの欧州事業買収を反映して業績予想を修正、フル寄与が見込まれる20.3期にはコア営業利益を3割弱押し上げるとみているが、償却費用や金利負担を考慮するとEPSの押し上げは1割強にとどまると試算。上値余地は限定的で、いったんは材料出尽くし感が強まるともみているもよう。

<3391> ツルハHD 10160 -620急落。前日に上半期の決算を発表、営業利益は206億円で前年同期比2.6%増益、従来計画の204億円をやや上回る着地となった。通期営業利益予想は据え置いているが、ビー・アンド・ディーホールディングスなどの連結子会社化によって、売上高のみ上方修正している。大きなサプライズは乏しいものの、9-11月期はわずかながら営業減益になっており、ネガティブに捉える動きが優勢のようだ。

<5301> 東海カーボ 1438 +42大幅反発。米国企業シド・リチャードソン・カーボンの買収が、来12月期の営業利益を20億円程度押し上げる見通しと報じられている。今12月期は4カ月間の収益貢献にとどまるが、来期はフル寄与することになる。サプライズは限定的であるものの、足元で株価の調整一巡ムードも強まりつつあっただけに、リバウンドの手掛かりにつながっている。

<3679> じげん 537 +11大幅反発。業務支援システムの開発などを手掛けるマッチングッドの全株式を取得して子会社化すると前日に発表、買い材料視される展開になっている。マッチングッドは採用管理業務を支援する基幹クラウドシステム「マッチングッド」を提供している企業。同社にとっては、ユーザー層の広がり、商品ラインナップの拡充など、シナジーが期待される状況になっているもよう。株式譲渡日は19年1月4日が予定されている。

<4502> 武田薬 3588.0 -2.0下げ渋る。みずほ証券では投資判断を「中立」から「買い」に、目標株価も5050円から5500円に引き上げた。シャイアー買収によって、売上高で世界トップ10に入るなど、一気にグローバル化が進むことになると評価。短期的にはシャイアー株主による株式売却のネガティブな影響を受けるが、その後21.3期には財務会計ベースのプラス影響も表面化、実質ベースの企業規模を反映した株価形成になると予想している。《US》

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