LINE、日東工、エイチームなど/本日の注目個別銘柄

2018年12月10日 15:46

印刷

記事提供元:フィスコ


<6773> パイオニア 64 -24売り気配から急落。投資ファンドのベアリング・プライベート・エクイティ・アジアと、同社への770億円の出資、既存株主からの約250億円での株式買い取りによる「パイオニア再生プラン」に合意と先週末に発表。財務基盤の立て直しに必要不可欠な運転資金を確保し、今後の抜本的施策の遂行に備えることになる。19年3月27日付で上場廃止、既存株主からの株式買い取りは、5月以降で66.1円が設定と予定されている。

<6624> 田淵電 164 +11大幅高。取引金融機関から債務免除の同意を受け、事業再生ADR手続が成立と発表している。債権残高90億1059万円のうち49億4776万円につき債務免除、残金については、20.3期まで元本を据え置き、21.3期から対象債権総額の7分の1相当額を毎年均等返済することなどの要請が了解されたもよう。債務免除額を今期の特別利益に計上する予定。最悪シナリオの回避で買い安心感が高まる形にも。

<3938> LINE 3630 -285急反落。SMBC日興証券では投資判断を「2」から「3」に格下げ、目標株価も4450円から3500円に引き下げている。戦略事業の先行投資負担に加えて、広告を中心としたコア事業強化に向けた費用増が利益を圧迫、足元で大きく収益性が低下しており、利益成長軌道を回復するまで積極的な投資スタンスは取り難いと判断。今12月期営業利益は265億円から72億円に、来期は382億円から116億円にまで下方修正。

<6651> 日東工 2068 +270急騰で上昇率トップ。いちよし証券ではレーティングを「B」から「A」に、フェアバリューを2200円から2400円に引き上げた。Gathergates社の損益の改善などを織り込み、20.3期以降の業績予想を小幅に上方修正、製品価格改定についても順調な進捗とみているようだ。また、北川工業<6896>に対するTOBが成功すれば、販路活用などによる中長期的なシナジーなども期待できるとしている。

<4238> ミライアル 1060 +113急反発。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業利益は10.8億円で前年同期比25.1%増益、上半期の6.1億円、同6.3%増益から増益率は拡大している。通期計画は12億円で前期比9.2%増益だが、高進捗から上振れ期待なども高まる状況に。シリコンウエハ業界の活況継続によって、シリコンウエハ出荷容器の売上拡大傾向が続いているようだ。

<3662> エイチーム 1521 -149急反落で年初来安値。先週末に発表した第1四半期決算が弱材料視されている。営業利益は4.8億円で前年同期比49.7%減益、据え置きの通期計画40億円、前期比14.9%減に対して低調なスタートになっている。ライフスタイルサポート事業は大幅増収増益となったが、既存タイトルの低迷により、エンターテインメント事業の売上減少が続く形になっている。

<4461> 第一工業 2943 +58大幅続伸。東海東京証券では投資判断を新規に「アウトパフォーム」、目標株価を4250円としている。創業100周年以降は事業構造・財務体質の両面で改革を進め、四日市合成の100%子会社化、霞新工場の稼動開始など、成長への基盤整備が整いつつあると指摘。ユニークな技術が事業環境の変化にマッチして、20.3期以降2年間は、2ケタ増益が続くと予想しているもよう。

<9743> 丹青社 1218 -34大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は34.3億円で前年同期比0.7%増益となり、通期予想は従来予想の47億円から44億円に下方修正している。前期比では一転減益となる見込み。商業その他施設事業において、収益性の低い大型案件が重なったことなどが収益下振れの背景に。年間配当金は従来の34円予想から37円に引き上げ、前期比でも1円の増配となるが、プラス視する動きは限定的に。

<3657> ポールHD 2134 -316急反落。先週末に第3四半期決算を発表している。累計営業利益は24.1億円で前年同期比18.7%増益となった。ただ、上半期は同31.1%増益であったことから、8-10月期は増益率が鈍化した格好に。上半期が従来計画を上振れて着地したことで、通期の上方修正期待などもあったとみられ、据え置きの通期予想などからも、目先の材料出尽くし感と受け止められているようだ。《US》

関連記事