「新型栄養失調」という言葉使った食品プロモーションに適切でないとの批判

2018年11月30日 23:21

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記事提供元:スラド

 ハウス食品がWebサイトで「新型栄養失調」なる言葉を使って「子供が適切に栄養を摂取していない」と警鐘を鳴らしているが、これに対し「信ぴょう性のあるデータとはとても言えない」と行った批判が出ている(Buzzfeed News)。

 ハウス食品のWebサイトでは、「カロリーは足りているが必要な栄養素が足りていない」ことを「新型栄養失調」としている。しかし、今のところ学術的にこういった用語が定義されたことはないようで、ハウス食品が作った言葉のようにも見える。また、「東京都在住で6〜8歳の子供を持つ女性100名」を対象にした調査で「83%に新型栄養失調のリスクがある」としているが、この調査方法にも調査期間が短すぎる、給食による栄養摂取が考慮されていない、と行った批判が出ている。東京大学が行った同様の調査では異なる結果が出ていることも紹介されている。

 さらに、「新型栄養失調対策としてクリームシチューを」という提案についても、脂質や食塩の過剰摂取に繋がるのではないかとし、「脅迫プロモーションはやめてほしい」と結んでいる。

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