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JAMSTECなど、西之島の噴火が大陸形成の再現である事を立証
小笠原諸島の西之島の隆起は、大陸形成と同じメカニズムによるという仮説が立証された。海洋研究開発機構(JAMSTEC)海洋掘削科学研究開発センターの田村芳彦上席研究員および佐藤智紀技術スタッフ、産業技術総合研究所(産総研)の活断層・火山研究部門の石塚治主任研究員、ニュージーランド・カンタベリー大学のAlexander R. L. Nichols教授らの共同研究グループが明らかにし、発表を行った。
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西之島は、小笠原諸島の一つに数えられる新しい無人島である。1973年の海底噴火によって陸地が形成され、その後2013年、2017年、そして2018年にも噴火が発生し、その陸地は拡大を続けている。
海中からその形を見ると水深3,000m下から屹立する巨大な海底火山の山頂部にあたるのが西之島であり、火山体の大部分は海中に沈んでいる。
さて、今回陸上と海底で溶岩の採取を行い、西之島海底火山の本体は安山岩からできていることが確認された。
安山岩というのは太陽系においては地球でしか見ることのできない特異なマグマ、安山岩質マグマを形成する火成岩である。大陸地殻を形成する材料として、地球表層の形成に深いかかわりを持っている。
地球は太古の昔、全面的に海に覆われていたと考えられている。そこにどうにかして大陸が発生したわけであるが、それがどういうプロセスに依存するのかは長年の間謎となっている。そうした中、西之島の噴火により「新しい陸地の形成」が生じ、これが大陸形成に関する重要な手掛かりになるのではないかと期待された。
2016年に「西之島の陸地形成プロセスは大陸形成プロセスの再現である」という仮説を唱えた研究グループは、各種調査船などを用いて西之島の調査を行い、溶岩の分析を行った。その結果として、前述の仮説は裏付けを得たのである。
なお、研究の詳細は、日本地質学会の国際誌「Island Arc」に掲載されている。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)
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