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怠惰が種を絶滅から救う?絶滅の理由にも?
怠惰であることが種を絶滅から救うことを示唆するという、カンザス大学の研究成果が発表された(カンザス大学のニュース記事、SlashGearの記事、論文アブストラクト)。
研究では鮮新世から現代にいたる西大西洋の二枚貝と巻貝299種を対象に、博物館に収蔵されている標本で測定した大きさとHadCM3気象モデルによる海洋温度から基礎代謝率を算出。その結果、基礎代謝率の高い種ほど絶滅する可能性が高いことがわかったという。この結果から、研究者は「適者生存」ではなく「怠け者生存」の方が生命の歴史に対するよりよい比喩ではないかと述べている。
一方、オーストラリア国立大学の研究では、ホモ・エレクトスが絶滅したのは怠け者だったことが理由の一つだと指摘している(オーストラリア国立大学のニュース記事、論文、Daily Mail Onlineの記事)。
アラビア半島で発掘された旧石器時代の人類の痕跡によれば、ホモ・エレクトスはあまり努力しない戦略をとっていたようだ。たとえば、少し離れたところまで行けば石器に適した石が手に入ることがわかっているにもかかわらず、手近な石を使っていたという。一方、ネアンデルタール人やホモ・サピエンスは山に登って石器作りに適した石を入手していたらしい。また、怠け者なだけでなく保守的でもあり、環境の変化に応じて道具を変えることをせず、同じ道具で同じことをしていたとのことだ。
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