映画『彼が愛したケーキ職人』“同じ男”を愛した男女ふたりを巡る、切なくも美しい物語

2018年8月20日 21:50

印刷

記事提供元:ファッションプレス

 映画『彼が愛したケーキ職人』が、2018年12月1日(土)より恵比寿ガーデンシネマほか全国の劇場で順次公開される。

■“同じ男”を愛した男女ふたりを巡る、切なくも美しい物語

 恋人を不慮の事故で失ったドイツ人のケーキ職人トーマスと、夫を亡くし、女手ひとつで息子を育てるイスラエル人のカフェ店主アナト。絶望と喪失感を抱える中、哀愁漂うエルサレムでめぐり逢い、運命的に惹かれあっていく2人の主人公が愛したのは、偶然にも“同じ男”。

 本作は、この悲しみに暮れる男女をめぐる物語が、ケーキ作りを通して宗教的慣習の違いをあぶり出し、食べること、生きること、そして愛することを浮き彫りにしていく、繊細でエモーショナルなヒューマンドラマだ。

■あらすじ

 ベルリンのカフェで働くケーキ職人のトーマス(ティム・カルクオフ)は、イスラエルから出張でやって来るなじみ客のオーレン(ロイ・ミラー)といつしか恋人関係に発展していく。オーレンには妻子がいるが、仕事でベルリンに滞在する限られた時間で、ふたりは愛し合う。しかしある日、「また一カ月後に」と言ってエルサレムの家へ帰って行ったオーレンから連絡が途絶えてしまう。交通事故で亡くなっていたのだった。エルサレムで夫の死亡手続きをした妻のアナト(サラ・アドラー)。休業していたカフェを再開させ、女手ひとつで息子を育てる多忙な生活の中、トーマスが客としてやってくる。職探しをしているという彼を、アナトは戸惑いながらも雇うことにするが、次第にふたりの距離は近づいていき......。

■無名の若手イスラエル人が監督

 メガホンを取ったのは、無名の若手イスラエル人監督、オフィル・ラウル・グレイツァ。低予算映画ながら、2017年に東欧最大の国際映画祭カルロヴィ・ヴァリでエキュメニカル審査員賞、2018年にオフィール賞(イスラエル・アカデミー賞)で作品賞ほか主要9部門のノミネートを獲得。国籍、宗教、文化、セクシュアリティの違いを超越した、単純なラブストーリーの枠には収まらない人間賛歌を描き出し、各国の映画祭で高い評価を受けている。

■作品情報

 映画『彼が愛したケーキ職人』公開日:2018年12月1日(土) 恵比寿ガーデンシネマほか全国の劇場で順次公開監督・脚本:オフィル・ラウル・グレイツァ出演:ティム・カルクオフ、サラ・アドラー(『運命は踊る』)、ロイ・ミラー、ゾハル・シュトラウス(『レバノン』)英題:THE CAKEMAKER© All rights reserved to Laila Films Ltd.2017

※本記事はファッションプレスニュースから配信されたものです。ファッションプレスでは、ブランド、デザイナー情報、歴史などファッション業界の情報をお届けしています。

関連記事