銀行がデジタル決済を推進 理由の1つは「金の流れを把握したい」

2018年7月29日 22:34

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記事提供元:スラド

taraiok曰く、  guardianによると、最近欧米の銀行でATMや支店舗を閉鎖する動きがあるそうだ。利用者に対し、デジタル決済やデジタルバンキングといったデジタルサービスへの移行を進めるのが目的だという。

 大手の機関が人々にデジタル決済サービスを利用させたい場合、そのための最良の戦略は現金決済という選択肢を減らしていくことだ。ただ、デジタル決済は便利かもしれないが、中央システムに依存するという問題がある。たとえばシステム障害などによって決済などにトラブルが起こる可能性もある。また、銀行口座を持たない人々はこういったデジタル決済は利用できない。一方、現金決済は外部データセンターに依存にしておらずクラッシュすることはない(Slashdot)。

 しかし、この「非中央集権」という現金決済の利点こそが、銀行が現金決済を取り除きたい理由でもあるという。現金決済では取引の流れを中央のシステムが把握しにくい。さらに現金の利用には一定の自己制約が掛かりやすいとも言われている。逆にデジタル決済ではカードやスマートフォンなどを利用して利用者の出費を促しやすいという。

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