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ピルよ、さらば!エビの甲殻を使用した新たな避妊法がスウェーデンで開発
●副作用の心配もない避妊薬
ホルモン剤を使用せず、エビの甲殻に含まれる物質を使用した新たな避妊薬が、スウェーデンの王立工科大学によって開発された。100%生薬であり、ホルモン剤を使用しないため副作用も心配もないという。
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●精子の通過を妨げる「キトサン」
スウェーデン王立工科大学は、世界的にも優れた研究を行うことで知られている。
今回、王立工科大学の研究者が注目したのは甲殻類の外骨格に含まれる物質「キトサン」である。エビをはじめとする甲殻類は北欧諸国では捕獲が容易であり、キトサンを使用した避妊薬が商業化した場合にも適度な価格で生産できることもメリットとなっている。
キトサンは、避妊のためにどのような作用をするのか。
排卵中、子宮の粘膜は精子と卵子が受精できるよう緩んでくる。キトサンは、精子が移動を妨げる働きがあるため、痛みや不快感を伴わずに自然で安全な避妊が可能となる。
●100%自然の物質を使用した避妊薬
今回開発されたのは、膣錠の形状である。小さなカプセルを膣に挿入すると、迅速に溶解する。100%生薬であるため、粘膜を傷つけることもなく必要に応じて使用できるという。また研究では、腸の潰瘍や炎症の症状がある患者が使用した場合も、副作用や痛み、不快感はいっさいなかったと報告されている。
●女性の社会的地位が保証されているスウェーデンが継続してきた避妊研究
北欧諸国は、女性の社会的地位が高いことでも有名である。スウェーデン王立工科大学では、女性がより自由にまた自立した生活を営むためには、避妊は非常に重要なことと考え研究を継続してきた。実際、スウェーデンではピルの使用率が非常に高い。今回の研究は、胚の発生プロセスに介入することなく受精を阻止できる避妊薬であることも、高く評価された。また、生殖能力やホルモンのバランスを崩すことなく使用できるため、道徳的宗教的にも問題が少ない避妊法として注目を浴びている。
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