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冷蔵庫や洗濯機、高くても売れる「白物家電」の秘密
白物家電の国内出荷額は好調だ。中でも「ドラム式洗濯機」「食洗機」「ロボット掃除機」は「新三種の神器」と呼ばれ、高い人気を集めていることから各家庭への普及も進む。[写真拡大]
冷蔵庫や洗濯機といったいわゆる「白物家電」の販売台数が好調な伸びを見せている。白物家電は一台あたりの単価は高いものの長く使う家庭が多いことから販売台数の水準は好調とは言い難い部分もあったが、2018年1月に日本電気工業会が発表した白物家電の国内出荷額はおよそ2兆円ということで、これは前年と比較した場合2.0%増加という数字となっている。この数字は1997年以来ということで実に20年ぶりの高い水準であり、このことからも白物家電の販売台数が伸びていることがわかる。
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白物家電の販売が好調な理由には様々な要因が考えられる。現在の白物家電の傾向としては技術の進歩に伴う多機能化・高性能化が大きな特徴となっている。もちろん多機能化・高性能化については白物家電に限ったことではないが、白物家電が好調な伸びを見せている背景には女性の社会進出が考えられる。高性能になった白物家電を利用することで、家事の負担も軽減されるということから、女性を中心に人気が集中しているという。家電製品の機能が向上すればそれに伴い単価も上がっていくものだが、単価が高くても家事の負担軽減というメリットを選択している人が多いということだろう。
そんな好調な白物家電だが、現在「新三種の神器」と呼ばれているのが「ドラム式洗濯機」「食洗機」「ロボット掃除機」だ。これらの白物家電に共通するキーワードは、やはり家事の負担軽減である。食洗機とロボット掃除機は、これまで人間の仕事だった食後の食器洗いや掃除といった作業を機械に任せることができる。ドラム式洗濯機の場合、洗濯そのものが自動でできる技術が確立されていたが、それをさらに進め時短に特化した点が好評だ。それまでは人間がやったほうがきれいに仕上がる、あるいは失敗する可能性などがあることから家事の自動化には懐疑的な人も多かったが、これも最近の技術の進歩により各種問題がクリアできたことから多くの家庭で普及が進んでいるといえるだろう。
家電製品に限らず、近年における技術開発のひとつのテーマとなっているのが「自動化」である。できるだけ人間の負担を減らし、家族と接する時間を増やしたいと考える人にとっては、こうした家事の自動化ができる白物家電はむしろ時代が求めたニーズと合致しているのではないだろうか。時代によって人のライフスタイルというものは常に変動するものであり、メーカー側はそのライフスタイルを常に追いかけていく。こうすることでより良い商品開発が進められていく。(編集担当:久保田雄城)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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