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乃木坂46アンダーアルバムが快進撃の売り上げ!
1月10日に発売された乃木坂46のアンダーアルバム『君だけの僕』が12日の時点で8万枚近い売り上げを記録している。
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このアンダーアルバムというのは、これまでのシングルリリースの際、選抜に入らないメンバーにあたえられる楽曲だけを集めたものに、現在の19枚目のアンダーメンバー用の書下ろし曲を加えたもので、これまで乃木坂46の出演するテレビ番組などでも滅多に披露されることのない(冠番組ではたまにあるが)、耳慣れない曲が多いのが特徴だ。
ただ、これまでも何度か紹介しているが、乃木坂46の場合、このアンダーメンバーによる単独ライブが定期的に開催されており、ほとんどの会場でソルドアウトを記録。選抜とはまた違った魅力を発信するものとしてファンからは評価されており、今回のアンダーアルバムの発売も、多くのファンの後押しによるものと考えたほうがいいだろう。
とはいえ、やはりアイドルグループなら当然だが、メンバーの知名度は選抜に比べれば低く、ファンからは良曲が多いと評価されてはいても、一般には、その楽曲はほとんど知られておらず、ネット上の事前の売り上げ予想としては、3万で御の字、5万なら大ヒットと考えられていた(ちなみに昨年発売された乃木坂46のアルバム『生まれてから初めて見た夢』は、初週売上34.2万枚でオリコンランキングでは年間トータル5位である)。
握手会は開催されるが、現時点でのアンダーメンバーのみが参加(つまり元アンダーだった人気メンバーである齋藤飛鳥や衛藤美彩らの参加はなし)であり、値段も特典映像つきとはいえ、6千円を超える強気の設定ということで、さらに下方修正されるのではないかとさえ危惧されていた。
なぜ、このような予想を裏切る結果になったのか?そこには、4つの原因があったと考えられる。
まず、第一に、年末から年始にかけての音楽番組での乃木坂46の露出の多さだ。レコード大賞、紅白を筆頭に、年末の音楽特番に乃木坂は多数出演していたが、その際、出演できない選抜メンバーの代わりにアンダーメンバーが多数出演し、話題になったこと。
今まで冠番組以外での出演が少なかった寺田蘭世や鈴木絢音といったメンバーがみつかり、興味を持たれたのは記憶に新しい。
第二に、昨年の写真集ラッシュに続き、今年はテレビ東京での深夜ドラマに生駒里奈、西野七瀬、3期生の与田祐希がレギュラー・主演として立て続けに出演し、松村沙友里もTBSのドラマに出演するなど、乃木坂全体の知名度が上がっているのも追い風だったろう。
第三に、アンダーメンバー個々の個人仕事も増えており、テレビやラジオ、あるいは舞台で彼女たちを知ったライト層が、今度は歌っている曲を知りたいと考え、購入したという話も聞いた。
そして最後に、これまでの実績でも明らかなのが楽曲のよさだ。
元々、川村真洋を筆頭に、斎藤ちはる、能條愛未、伊藤純奈、伊藤かりん、卒業してしまったが中元日芽香といった歌唱力のあるメンバーが多く、アイドル色の強い選抜とはまた違った魅力ある楽曲が毎回話題になっていたが、今回書下ろしされた4曲も含め、非常にセンスのいい曲が連なっている。アルバムとしての完成度の高さが非常に目立つのだ。
筆者の個人的な好みでは、「その女」という、昔の恋人との微妙な関係性・距離感をテーマにした曲が、ポエトリーリーディングから始まるその歌詞といい、明るさと切なさのバランスが絶妙なメロディといい最高に胸に突き刺さっている。
この勢いが持続するなら、かつてアンダーライブで伊藤かりんが発言した「アンダーだけでミュージックステーション(テレビ朝日)に出演したい」という夢が実現する日も遠くないように思われる。
それにしても、乃木坂の強みは選抜が写真集からドラマ、映画へとどんどん入り口を広げ、一度足を踏み入れて、今度は卒業しようとしても、アンダーの奥深さ、底力という別の世界が広がっていて、なかなか抜け出せないという、定置網漁のようなファン獲得&維持力がそなわっているところだろう。
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