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仕事に役立つマネジメント技法のすすめ6 〜PDCAサイクルを常にレベルアップする検証管理〜
PDCAサイクルは平面でグルグル回りたくないのです。螺旋階段のようにやる度レベルアップしたいのです。そのためには実施後検証の精度を上げなくてはなりません。
【前回は】仕事に役立つマネジメント技法のすすめ5 〜計画立案段階で検証し、計画をレベルアップする計画管理〜
●PDCAサイクルを螺旋状に回す
PDCAサイクルを図で表すと平面でグルグル回っているように見えますね。本当は、螺旋のようにグルグル回りながら、レベルアップしていくイメージなのです。
PDCAがサイクルになっている理由は螺旋をイメージしたいからです。やる都度レベルアップすることを求めないならば、PDCAラインと呼べばよいのです。
従って、PDCAサイクルではいつも同じ計画レベル、同じ実施レベルを求めていません。どこかでレベルアップしたいのです。それはPDCAサイクルの次なるPの時が一番のチャンスです。次なるPでは何でレベルアップすることが出来るのでしょうか?それは前サイクルの実施後の検証(C)です。
●実施後の検証視点
実施後の検証には4つの視点があります。
1つ目は計画遵守度です。自分が作成した計画(目標、行動、納期)で計画通りに出来たこと、出来なかったこと、そしてその理由を明らかにします。
この計画遵守度を確認しない人が沢山います。やりもしなかった計画を悪いと評価する人達です。やってもいないのに何故評価が出来るのでしょうか?この視点が抜けている人はどんどん自分の打ち手を少なくしてしまう人達です。当然、中々ブレイクスルー出来ないのです。
2つ目は計画的確度です。この段階で計画そのものを評価します。計画した目標を適切だったか、目標達成のための行動は十分だったか、良いタイミングの納期だったか等を評価します。この視点は殆どの人は出来ますね。
3つ目が成果創出度です。立てた計画はそもそもどんな問題を解消しようとしていたのか?そもそもの目的を達成出来たかです。この視点も忘れがちです。例えば、計画の中である機械の操業度を上げる行動があったとします。その機械の操業度が計画通り改善出来、計画達成率が100%を超えたとします。それだけで良いのでしょうか?そもそもその機械の操業度を上げる目的はその職場の生産性を上げることだったはずです。その職場の生産性の変化を見なくて成果が出たかは分からないですね。
4つ目は動機付け度です。その計画を実施した結果、現場メンバーが『またやりたいな!』、『別の仕事に応用できる教訓を得られた!』等計画に対する積極的所感を得られることが大事です。
検証活動に慣れていない人は何となく検証活動をしただけで、検証をした気になってしまいます。それを防ぐには検証をこの4つに分けることです。その結果、PDCAサイクルをやる都度レベルアップ出来るのです。(記事:KMAきむらマーケティング&マネジメント研究所 木村博・記事一覧を見る)
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