関連記事
顧客満足経営のツボ9 〜『お客さまはありがたい』という理念を行動化する〜
画像はイメージです。[写真拡大]
CSを理念に掲げる企業は沢山ありますが、その理念を行動化出来ている企業は中々ありません。理念の行動化が上手な企業はその背景がしっかりしています。
【前回は】顧客満足経営のツボ8 〜顧客からの満足を獲得するためには小さな積み重ねが大事〜
●お客さま第一主義は誰でも言える
お客さまのことを大事に思い、『お客さま第一主義』と書き上げた理念パネルを掲げる企業をよく見かけます。経営者の思いはよく分かります。
しかし、そこで働く社員はお客さまを『客』と呼んだり、わざわざ来社して下さったお取引先へぞんざいな対応をしたりして、経営者の思いが現場に浸透していない企業が多いです。
その理由は経営者の思いが具体的行動として、現場の社員に伝わっていないからです。
●理念を具現化するためには『背景』が必要
理念として『野を越え、山を越え』という言葉を掲げている企業があります。この企業では『お客さまはありがたい』という思いを社員全員が共有するためにこの理念があります。
その思いは創業時の経営者の体験からきています。『商売を始めた当初はリヤカーに仕入れた商品を乗せ、お客さまのところへ野を越え、山を越えて訪問し、買って頂いた、そのおかげで商売は成功し、店を構えることが出来た。すると今度はお客さまが野を超え、山を超えて来て下さる、本当にお客さまはありがい』というものです。
●理念を実現する行動指針
この『お客さまはありがたい』という思いは、来店して下さったお客さまへの挨拶で実践されています。日常の「いらっしゃいませ」の挨拶一つでも、『来店して下さってありがとうございます』の気持ちを込めて言うのです。決して機会的な「いらっしゃいませ」ではありません。
お取引先への対応も同じです。『わざわざ我が企業に来て頂いてありがとう』の気持ちを持って対応します。この行動はその対応する社員だけでなく、全社員です。受付けの社員は勿論、通路で行き交う社員までもがこの気持ちで対応します。
その結果、お客さまからの支持が高いだけでなく、お取引先からもいつも一番に考えて頂ける関係を構築できているのです。(記事:KMAきむらマーケティング&マネジメント研究所 木村博・記事一覧を見る)
スポンサードリンク