国立市、旧JR国立駅舎の思い出募集 市政施行50年で記念冊子作成

2017年8月22日 07:24

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 国立市は、市政施行50年の記念事業として、旧JR国立駅舎にまつわる思い出の作文やイラストを市民に限らず広く募集し、選ばれた作品を冊子にする。

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 「赤い三角屋根」が象徴的な旧JR国立駅舎。1926年(大正15年)にできたこの駅舎は都内の木造駅舎としては原宿駅に次いで2番目に古く、一橋大学を始め、多くの学校を市内に有する文教都市・国立のシンボリック的存在だった。

 JR中央線の高架化に伴い、惜しまれつつも2006年に解体されたが、駅舎を惜しむ市民の声に答えるような形で同市では「国立駅周辺まちづくり」の一環として「旧国立駅舎再築事業」を掲げており、2020年をめどに駅舎の復元を目指している。

 国立市はすでに復元を計画する旧国立駅舎の用地取得を進めており、地権者であるJR東日本とは売買契約の覚書を2016年11月に交わしている。その土地面積は旧駅舎があった国立駅南口の510平方メートル。これに加え、隣接する市道部分を合わせ、648平方メートルが敷地面積となる予定だ。

 同市は旧駅舎解体直後から将来の復元に向けて動いており、旧駅舎の柱や梁(はり)などの部材をJR東から引き取り保管してきた。復元予定の駅舎にはこれらを使用することも計画されている模様。

 旧駅舎周辺は大正から昭和にかけて英国の田園都市をモデルに開発され、旧駅前円形広場からは一橋大学に至る大学通りなどが放射状にのびている景色は、異国情緒溢れる学生の街といった感があった。復元予定の建物の外観は、大正15年の開業当時の「赤い三角屋根」姿に復元、内部は観光案内所、旧駅舎の模型・パネル写真などを置く展示スペース、多目的スペースとして整備する予定だ。

 今回募集する作文は200字程度、イラストはA4判以下で旧国立駅「赤い三角屋根」にまつわる思い出なら同市在住でなくても広く受け付ける。締め切りは10月31日(必着)、応募先は市国立駅周辺整備課「旧国立駅舎の思い出・イラスト募集」担当まで。(記事:M_imai・記事一覧を見る

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