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【編集長の視点】アルトナーは小反落もなおトヨタ・マツダ提携の波及で連続最高業績の上ぶれ期待を高めて下値買い継続
アルトナー<2163>(JQS)は、前日8日に1円安の1380円と小反落して引けた。円相場の先安観が後退し、日経平均株価が、2日ぶりに2万円大々台を割ったことから、同社株も、目先の利益を確定する売り物に押された。ただ下値には、今年8月4日にトヨタ自動車<7203>(東1)とマツダ<7261>(東1)が資本・業務提携し、電気自動車(EV)や自動運転車などの開発を加速させると発表したことを受け、同社の技術者派遣事業の人材需要拡大の追い風になるとする逆張りの買い物が続いた。連続過去最高更新を予想している今2018年1月期業績も上ぶれ余地があるとして、下げ過ぎ訂正も期待されている。
■4月に新卒技術者119人が入社し稼働人員、技術者単価もアップ
トヨタ・マツダの資本・業務提携は、米国、中国、フランス、英国などがガソリン車やディーゼル車の販売規制を強めてEVシフトを打ち出しているなか、両社のEVの基本技術や知見を持ち寄りEVを共同開発するとともに、異業種から参入が盛んな自動運転技術の開発でも連携することを目的にしている。アルトナーは、技術者派遣の人材派遣事業の大手だが、主力顧客は輸送用機器分野、電気・電子分野機器分野で占められ、とくに輸送機器分野では、水素エネルギー技術活用の燃料電池自動車、自動運転技術を装備した先進安全自動車向けなどの技術者派遣に高実績があるだけに、両社提携は、同社にも好波及し業績高成長を強力にサポートすると期待されている。
足元の今2018年1月期業績は、売り上げ55億6800万円(前期比8.1%増)、営業利益6億2300万円(同12.8%増)、経常利益6億2600万円(11.0%増)、純利益4億3100万円(同18.6%増)と連続の過去最高更新と予想されているが、この上ぶれ着地期待も高まっている。これは、今年6月7日に開示した今1月期第1四半期(2017年2月~4月期、1Q)業績が、前年同期比8.3%増収、10.1%営業増益、9.4%経常増益、17.2%純益増益と続伸し、1月通期予想業績に対する利益進捗率が、31.3%~31.7%と目安の25%を大きくオーバーしたためだ。今年4月に新卒技術者が119人入社したほかキャリア採用も進捗し、稼働人員、技術者単価が好調にアップしたことなどが寄与したもので、今年9月に発表予定の今期第2四半期(2017年2月~7月期、2Q)累計業績の動向などに注目度が高まってくる。
■PERは16倍台、配当利回りは1.8%と割安で分割落ち後高値抜けから落ち埋めが有力
株価は、今年1月31日を基準日にする株式分割(1株を2株に分割)の権利を1765円で落とし、権利落ち後安値791円から今期1Qの好決算を先取りして分割落ち後高値1679円まで2.1倍化し、この上昇幅の3分の1押し水準を固める動きを続けている。PERは16倍台、配当利回りも実質連続増配の今期26円配当換算で1.88%とジャスダック市場全銘柄平均のそれぞれ18倍台、1.58%を下回って割安であり、株式分割権利落ち高値奪回から分割権利落ち埋めを目指そう。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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