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【中国の視点】ブラジル:景気低迷などで人口の入れ替えが激しく、治安に不安の声も
記事提供元:フィスコ
*13:21JST 【中国の視点】ブラジル:景気低迷などで人口の入れ替えが激しく、治安に不安の声も
景気低迷や国内の政治不安に悩まされているブラジルにおいて、同国から離れる国民が増加している。同時にブラジルに入国する難民も増加しているため、人口の入れ替えが激しくなっていることを受け、人材の流出や治安に不安の声が浮上している。
ブラジルから離れる国民の増加について、失業率の上昇や政治不信などが挙げられている。ブラジル当局が発表したデータによると、2014-16年の間に計5万5402人のブラジル人は同国を永久的に離れると申請した。これは2011-13年の申請者の約2倍になるという。
今年1-3月期のブラジルの失業者数は1420万人で、失業率は13.7%となり、過去最悪の水準を記録した。また、構造改革の実施などに期待されているテメル大統領も汚職疑惑で起訴されており、政治に不信感を抱く国民が増加していることなどがブラジル離れを加速させているとみられている。
同時に、ブラジルへの移住を求める難民申請も増加している。ブラジル当局によると、今年1-5月の間に計1万507人の難民申請を受け付けたという。これは昨年通期の申請者数1万308人を199人上回った。
中国の専門家は、ブラジルにおける人口の入れ替えについて、正常な状態ではないと指摘。これが人材流出を加速させるほか、治安問題などを引き起こす可能性があるとの見方を示した。また、難民の増加や人材の流出で納税者が減少すると同時に財政支出も拡大されるため、ブラジル財政収支が一段と悪化する恐れがあると強調した。《AN》
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