ドルチェ&ガッバーナ、18年春夏メンズ コレクション発表

2017年6月22日 17:33

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記事提供元:ファッションプレス

 ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)の2018年春夏コレクションが、2017年6月17日(土)にイタリア・ミラノ市内で発表された。

 この日、ミラノの気温は30度を超えた。6月にも関わらず真夏日。扉から一歩足を踏み入れると、会場内も外の空気に負けんばかりの熱気で包まれ、そこはさながらパーティーだ。

 前シーズン、ミレニアルズに贈った賞賛の声は今季も鳴り止まなかった。今回のパーティでは、日本人のミレニアルズも行き交う。奈良裕也、Taiki、Noah、磯田龍生、渡辺琢磨、松野乃知らもこの時間を共にした。“キング オブ ハート”とテーマに掲げた今シーズンは、自由なデザインと自由な着こなしで、登場人物全員が“キング”になれる場所のようだ。

 インスピレーション源は、1980年代にイタリアを中心として栄えたメンフィスグループという、あらゆる国のアーティストがあつまる集団。彼らは、刺激的な色彩と有機的に絡み合う線を特徴に、モダンな作品を生み出してきた。そのグラフィックに、ハートの王様を描いたトランプ、シチリアンモチーフ、ブランドらしいアニマルモチーフやフローラルプリントを掛け合わせて、とにかくプレイフルなグラフィックを楽しんでいる。

 それでもやはり目立ったトランプ柄は、ブルゾンやスーツ、ニットプルオーバー、ベースボールシャツ、シルクの七分丈パンツなど至る処に散りばめられる。キングとクイーン、それからハートやスペードが、先に述べた多彩なモチーフと一緒に主役を担う。

 もうひとつ今季の特徴であった、オリエンタルな要素の掛け合わせはトランプまでもを和風に変える。和服っぽいガウンコート、着物の衿を想起させる首元のブルゾンなどアイテム自体も和へ傾く。芸者や侍は、トランプの王様や女王様の代わりに“参上”し、花吹雪や鶴、菊の花などと一緒にミレニアルズの新スタイルを喜んでいる。

 こうした目まぐるしく変わるパーティーの中、ミレニアルズらしい発想は絶えることなく、まるで本物のベースボールチームさながらの「DG」マーク、「KING」「LOVE」などのロゴも随所で主張している。なかでも面白いのがハッシュタグ付きのバッグ。カラフルなスクエア型ハンドバッグは、持ち手部分が「♯」で、そのあとにDGの文字をロゴを続けた。これさえ持てば、この煌びやかなパーティーに行きかう人の目を奪って、本当のハッシュタグと同じようにファッションの拡散源となれるのではないか……そんな大胆な発想さえもつ彼らは一人一人が愛に満ちた“キング”なのだ。

※本記事はファッションプレスニュースから配信されたものです。ファッションプレスでは、ブランド、デザイナー情報、歴史などファッション業界の情報をお届けしています。

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