『 夏目友人帳 陸 』第10話「閉ざされた部屋」【感想レビュー】

2017年6月19日 11:32

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『 夏目友人帳 陸 』(夏目友人帳 6期) 第10話「閉ざされた部屋」【感想レビュー】©緑川ゆき/白泉社・「夏目友人帳」製作委員会

『 夏目友人帳 陸 』(夏目友人帳 6期) 第10話「閉ざされた部屋」【感想レビュー】©緑川ゆき/白泉社・「夏目友人帳」製作委員会[写真拡大]

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 第6期も終わりが近づいてきました。さて今回は、またまた祓い屋名取さんのエピソードです。

■起:夏目、祓い屋の家へ行く


 ある日夏目は、塔子さんの作ったジャムを届けるために名取さんを訪ねます。そうして名取さんの住んでいるマンションまで移動すると、同業者である男が現れました。

 「箱崎邸の遺産が手に入るかもしれん」

 男は言いました。

 なんでも、生前妖祓いについていろいろ研究していた人の家だとか。妖を道具にように扱っている的場一門や、他の祓い人達も、遺産(資料)を目当てに動いているといいます。

 夏目は、妖のことをもっと知るべく、名取さんについていくことを決めます。

 今回はただ巻き込まれるわけではなく、自らの意志で関わっていくわけです。膨大な資料の中に、祖母のレイコや友人帳に関するデータもあるかもしれない。そう、ニャンコ先生も言います。

 いつも以上にシリアスの予感がします。

■承:隠し部屋を探すことに


『 夏目友人帳 陸 』(夏目友人帳 6期) 第10話「閉ざされた部屋」【感想レビュー】

画像引用元:©緑川ゆき/白泉社・「夏目友人帳」製作委員会

 そうしてやってきたのは、山奥に立つ大きな和風の家。出迎えてくれたのは、箱崎さんの孫娘だという女性です。

 「この敷地のどこかにある『祖父の書斎』を見つけて頂きたいのです」

 妖を見ることの出来ない彼女は、妖との縁を切るべく家を売り払うつもりだと言います。とはいえ、祖父が術で隠したという部屋を残して売るのはまずいです。そこで、祓い人を集めて部屋を見つけてもらおうとしているのです。

 妖の存在を信じず、夏目や妖を否定する者はこれまでもいました。けれど、妖のことを知りつつ、妖や見える人のことを否定してくるのは、なかなかないパターンです。

 部屋にあるものは、見つけた人が好きにしていい。

 孫娘はそう言いますが、夏目はそれを少し寂しく感じます。

 夏目にとって、レイコの遺品は友人帳だけ。祖母のことをよく知らず、欲してもなかなかつながりが持てません。

 けれど、この女性には祖父との繋がりも、たくさんの遺品も既に手にしている。なのに、自らそれを「気味が悪い」からと、捨てようとしています。

 それが、夏目にとっては寂しいことに感じられるようです。

 箱崎邸には結界がろくに張られておらず、野良の妖も多く紛れ込んでいました。夏目は名取さんと分かれ、妖達から話を聞いて回ることに。

■転:ついに名取さんに友人帳のことを話すと決意


 途中、レイコと間違えられ妖に絡まれる夏目を見て、名取さんの式である柊は言います。

 「大変そうだな。お前が持っているなにかのせいなのか?」

 「それは――名取には話せないものなのか?」

 友人帳は強力な力を持つが故に、それに関わると多くの妖とのトラブルに巻き込んでしまいます。

 だから、夏目は祓い人である名取さんを頼るのではなく、友人である名取さんを想い、話せないでいるのです。

 また、名取さんは心配症なので、話すことで心配させるのも嫌なのだと、考えている夏目。

 けれど、名取さんも友人帳の詳細は知らずとも、夏目が何かを抱えていることには気づいています。話さなくとも、それはそれで心配されることもあるのです。

 この“想いのすれ違い”が、いつもながら面白いところです。

 夏目はタクマさんの一件(第5話のエピソードです)を思い出し、まだ敷地内に残っているかもしれない式を探すことにします。

 柊とも分かれたところで、別の妖に遭遇。またまた友人帳目当てに襲われます。

 「人の子ごときが持っていいものではない。よこせ」

 そう口にする妖。

 間一髪のところで、名取さんとニャンコ先生が駆けつけ、妖を追い払います。

 友人帳のことを聞かれたかもしれない。

 焦る夏目に、名取さんは言いました。

 「大丈夫だよ。何も聞かなかったことにする」

 そんな名取さんの想いに触れ、ついに夏目は友人帳について話すことを決めるのです。

■『 夏目友人帳 陸 』(夏目友人帳 6期) 第10話 「閉ざされた部屋」はここまで。


『 夏目友人帳 陸 』(夏目友人帳 6期) 第10話「閉ざされた部屋」【感想レビュー】

画像引用元:©緑川ゆき/白泉社・「夏目友人帳」製作委員会

 いいところでしたが、今回はここで終了。2話構成のため、続きは来週という形に。

 書斎とは一体どういうものなのか。友人帳のことを知った名取さんは、夏目になんと声をかけるのか。

 2人の関係が大きく変化する次週、見逃せませんね。

 ちなみに……今回、名取さんの登場シーンで背景に花が描かれていました。あれはアニメオリジナルの演出です。アニメでは、原作以上に名取さんのイケメンっぷりが発揮されています。

 『 夏目友人帳 陸 』(夏目友人帳 6期)感想レビューのまとめ

(あにぶ編集部/星崎梓)

©緑川ゆき/白泉社・「夏目友人帳」製作委員会

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